気功は、道教・儒教・仏教で受け継がれてきたように、それぞれの修行に資するために工夫されたものですが、その原理はどの山でもおなじです。山というのは、修行の聖地を言います。それぞれの山で、少し工夫が異なることで、その式も違ったように見えるに過ぎません。

じゃあ、どういうお経を日頃、手もとに置いておけばいいか、すぐに理解できるはずです。

仏教は皆さん、馴染みのあるものですから、思い付くままのものでいいわけで、またその優先順位も自然に知っているものです。

般若心経、観音経(法華経普門品)が最優先になるとおりです。

儒教の経本でしたら、四書五経ですから、論語、易経は書店に置いています。

道教の経典は、日本では馴染みが薄いですから、無理をして理解する必要はありません。むしろ、周天派は中国最大の道教ですが、般若心経を重要と考え、観音信仰をすることを知っておくほうが大切です。その歴史的な経緯は、今、説明を省略します。

すると、般若心経、観音経、論語でいいことになります。

日本では、論語と気功がつながらないのは仕方ありませんが、伝統的には"先生はこう言いました"という教え方をします。つまり、"子、日く"ですが、これが伝統的な気功の教え方です。

もし、あなたの先生が、そういう教え方をしなければ、あなたの先生は伝統的な気功でもなく、伝統的な先生も持たない方ということを見分けることができます。三代くらい前の先生まで必ず確認してください。

周天派の始祖・王重陽は、その文書の中でも何度も弟子に般若心経が大切だと教えています。周天派が般若思想を基礎にするくらいは心得ておいてください。

ついでに言っておきますが、私たちは小周天ばかりやってるんじないんですよ。

王重陽だったら、考えてる暇があったら、何も考えずに気功やってろーと言うと思います。

"君たちは、妄想ばかりです。からだを使わないからだ。"

気功とお経