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アメリカで、オピオイド鎮痛剤の乱用が蔓延(まんえん)している問題で、トランプ・アメリカ大統領は10月26日、ワシントンのホワイトハウスで演説し、公衆衛生上の非常事態を宣言した。

「われわれはオピオイドの蔓延に終止符を打つ世代になることができる」としている。

トランプ大統領は演説の中で、オピオイドの蔓延について「公衆衛生上の国家的な非常事態だ」と言及。「今起こっているような事態は誰も見たことがない」と指摘した。

そのうえで、「アメリカ国民として、この状況が続くのを容認することはできない。薬物中毒の災厄からわれわれの地域社会を解放すべき時が来た」などと述べた。

トランプ大統領はまた、さらなる取り締まりの必要性を強調。メキシコとの国境に壁を建設する自身の計画を、違法薬物のアメリカ国内流入を阻止するための取り組みと結び付けた。「アメリカ国内のヘロインの90%はメキシコ国境の南から流入している」と述べ、国境の壁建設がこの問題の解決に大きく資するとしている。

ただ一部の専門家は、オピオイドがもともと鎮痛剤として米国内で医師から処方されるものであることを踏まえ、この問題に対処するうえでの国境の壁の有効性について懐疑的な見方を示している。

トランプ大統領はこの数カ月、資金拠出や規模の面でより幅広い命令である国家非常事態の宣言を検討していた。ただ、トランプ大統領は今回、ハーガン厚生長官代行に対し、公衆衛生法に基づく公衆衛生上の非常事態を宣言するよう指示した。

アメリカでは1999年以来、オピオイドの過剰摂取による死者数が4倍に増加した。2000年から2015年にかけては、50万人以上が薬物の過剰摂取で死亡。この大半がオピオイド絡みだった。

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歌手のプリンスもオピオイドの過剰摂取で亡くなっている。


(元記事リンク)

https://www.cnn.co.jp/usa/35109487.html


(関連ニュース)

アメリカで近年最悪の薬物中毒死を引き起こしている鎮痛剤オピオイドの乱用について、欧州でも警戒を高めるべきだ、と専門家は指摘する。欧州でもこうした鎮痛剤の処方が増加しており、悪用の恐れがあるためだ。

アメリカにおけるオピオイド中毒は、1980年代のクラック・コカインなど過去の薬物危機と比べ、過剰摂取による死者数も多く、その期間も長引いている。医療専門家は欧州への波及を危惧している。

トランプ・アメリカ大統領は10月26日、オピオイドの乱用問題で、公衆衛生の非常事態を宣言した。これにより、中毒患者が治療を受けやすくなったり、対策に必要な連邦政府のスタッフの確保が円滑になるという。

(元記事リンク)

https://jp.reuters.com/article/drugs-opioids-idJPKBN1CW0ST