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コレステロール降下剤、特に、スタチン製剤を服用している人が数多くいます。「医療専門家」はさらに多くの人に服用が必要だと訴えています。これには全く賛成できません。


スタチン製剤に様々な副作用があることは周知の事実です。筋肉障害から ガンのリスクの増加に至るまで、すでに900を越える研究でその副作用が証明されています。スタチン製剤の服用で、 筋萎縮性側索硬化症、 糖尿病、 ガンのリスクも増加することを示す証拠もあります。アメリカ国内で入手可能なスタチン製剤は次のとおりです。


Advicor(ロバスタチンとナイアシン)–アボット

クレストール(ロスバスタチン)–アストラ

メバコール (ロスバスタチン) –メルク

Simcor (ナイアシン/シンバスタチン) –アボット

アルトプレブ(ロスバスタチン)–塩野義製薬

レスコール(フルバスタチン) – ノバルティス

プラバコール(プラバスタチン) – ブリストル・マイヤーズ スクイブ

ゾコール(シンバスタチン) –メルク

カデュエット[アトルバスタチン/アムロジピン(ノルバスク(] –ファイザー

リピトール(アトルバスタチン(-ファイザー

バイトリン(エゼチミブ/シンバスタチン) – メルク/シェリングプラウ


非常に多くの人が、コレステロール値を下げる目的で薬を飲んでいます。中でも有名な薬剤はスタチン製剤です。コレステロール値をコントロールする目的で、子供にまでスタチン製剤を勧める医者もいるくらいです。これには全く賛成できません。


スタチン製剤は、コレステロールの表面上の問題に短絡的な方法で対処しているだけであると言う問題があります。ですが、身体は複雑な組織です。新しい細胞が作られ、ビタミンDを合成し、ホルモン産生するために、コレステロールを毎日必要としています。


スタチン製剤はHMG-CoA還元酵素を阻害します。肝臓で身体機能に必要なコレステロール の合成をおこなう酵素を阻害します。


コレステロール値を下げる作用はありますが、高密度リポ蛋白(HDL)、低密度リポタンパク質(LDL)、超低密度リポ蛋白(VLDL)、中性脂肪の問題への対処にはなりません。


総コレステロール値で概要はわかっても、そこから心血管系疾患のリスクを計り知ることはできません。そのためには、HDL、 LDL、VLDL 、中性脂肪の値を総コレステロール値と比較する必要があります。


スタチン製剤が神経筋疾患の原因


スタチン製剤は筋肉の損傷、筋力低下などの副作用があることが良く知られています。あまり大きく報じられていませんが、スタチン製剤は、筋消耗を進行させ、筋萎縮性側索硬化症(ALSまたの名をルー・ゲーリック病)にまで発展する可能性があることも知られています。


世界保健機関(WHO)の医薬品副作用情報収集センターには、スタチン製剤に関する数々の安全報告書が寄せられ、スタチン製剤を服用している人の大多数に上位運動ニューロンの病変が見られることがわかりました。


筆頭著者のIvor Ralph Edwards氏は、毒物学、急性および慢性の中毒や薬剤の副反応の専門家です。スウェーデンのウプサラにある世界保健機関情報収集センター相談役でもあるEdwards氏は次のように述べています。


「ALSのような神経筋疾患の患者においては、スタチン製剤の使用を試験的に中断することを検討すべきである。予後の不良を考慮すると、病気の進行が抑えられたり回復したりする可能性も考えられる。」


Johns Hopkins Medical Schoolの研究者チームは、スタチン製剤の服用で非常にまれな神経筋自己免疫疾患を発症する可能性あるが、この症状はステロイドや免疫抑制剤が有効であると注意を呼びかけました。


研究者チームは、非常に有名で「効果の高い薬」を恐れる必要などないと述べたのです。


Johns Hopkins University School of Medicineでスタチンによるミオパチー患者の治療をおこなう神経科医Andrew L. Mammen博士の言葉が同センターのプレスリリースで発表されています。「スタチン製剤は数多くの命を救います。脳卒中や心臓発作のリスクを大幅に減少させるのです。」と博士は述べています。


脳卒中や心臓発作のリスクを減少させるには、神経障害が起こって、免疫系を抑える薬剤が必要になるリスクを顧みずにスタチン製剤を服用するべきだということです。


総コレステロール値だけでは、総体的な心血管系疾患のリスクは計れないにもかかわらずです。スタチン製剤の服用を始める前に、リスクと利点をしっかり比較して別の方法も検討することを強くお勧めします。


スタチン製剤のさらなる副作用


Beatrice Golomb医師は、「科学的根拠」に対する情報操作や、薬剤について誤った情報が浸透していることについて話しています。


2012年、Golomb医師は、スタチン製剤による筋肉や腱への悪影響に関する研究で評価を受けました。筋肉の問題は服用するスタチン製剤の強さと関係しているという内容です。


同時期の他の研究は、スタチン製剤の効果は患者の既往歴、スタチン製剤の種類や用量などによって様々であるとしています。


London School of Hygiene and Tropical Medicineの研究では、上述の研究結果が、製薬会社に都合のいい情報だけを発表していることを示していますPacific Standardは次のように発表しています。


「スタチン製剤の副作用は、実際より少なく報告されています。実験のパラメータは制限されており、導き出された結論も正しい内容ではありません。」2007年のScripps Mercy Hospitalの研究では次の様に発表されています。


「スタチン製剤による横紋筋融解症(急性の筋肉が崩壊する症状)の発症は、実験でのコントロール群より実地のほうが多い。実験では始めから疑わしい被験者を除外しているためである。」


他の研究でも17%の患者が、筋肉痛、神経症状、吐き気などの副作用を訴えたことがわかりました。副作用を感じた患者の2/3は服用を完全にやめ、約半分が一時的に服用をやめています。


American Journal of Cardiovascular Drugsに掲載されたレビューでは、過去の900件の研究についてスタチン製剤の副作用を再評価しています。


副作用は、用量に依存しており、他の薬剤の服用(スタチン製剤の効果を強める可能性)、代謝異常症候群、甲状腺疾患など、様々な要因で健康に与えるリスクも拡大します。こちらに、スタチン製剤の高用量投与や長期連用による影響をご紹介します。


頭痛

不眠

眠気

膨満感

おなら

便秘

発疹

高血糖(2型糖尿病)

視力の変化

膀胱痛

呼吸困難

口が渇く

腰、腋の痛み

意識消失

関節の腫れ

水泡、皮膚の剥脱

体重の変化

認知障害

ニューロパチー

貧血

アシドーシス

頻繁な発熱

白内障

性機能障害

膵臓の機能障害

免疫系の抑制

多発神経障害

肝機能障害

ガンのリスクの増加

筋組織の変性


スタチン製剤を服用するならユビキノールかCoQ10も必要


スタチン製剤は、肝臓がコレステロールを産生するために必要な酵素を阻害します。しかし、同じ経路でコエンザイムQ10(ミトコンドリアでエネルギーが産生される際に必要な抗酸化物質)の前駆物質も阻害されてしまいます。体内のCoQ10が不足すると、ミトコンドリアでのエネルギー産生も抑制されるため、ALSのようなニューロパチーを加速化させるのです。


スタチン製剤を服用中にコエンザイムQ10や、誘導体であるユビキノールを補充せずにいると、健康に与える影響は深刻です。残念なことですが、アメリカ国内でスタチン製剤を服用している人の多数がこれに該当します。細胞レベルでのエネルギーの不足はミトコンドリアのDNAに損傷を与え、フリーラジカルやミトコンドリアの損傷などの悪循環を起こします。


CoQ10は心疾患にも補助的な治療効果を示します。スタチン製剤は、心筋の機能を衰えさせる可能性もあるので、これは重要な情報です。この研究では、心血管系疾患の予防にスタチン製剤を服用しなかったコントロール群のほうが健康状態が良いこともわかっています。また「SI(ストレインイメージング)により、スタチン製剤による治療で心筋の機能が低下することがわかった。」と結論づけました。


ミトコンドリアのエネルギー産生は非常に重要な機能です。Golomb氏が率いるスタチン製剤研究グループは、スタチン製剤の影響でミトコンドリアのエネルギー産生に不具合が起こることが、スタチン製剤に関連する全ての副作用の原因となると結論づけました。


検証の結果、CoQ10を服用する場合は、身体に吸収されやすいものを選ぶことが重要であることもわかりました。CoQ10は、30代より若い人に向いています。30代を越えている方は、CoQ10の誘導体であるユビキノールのほうが良い効果が得られます。


総コレステロール値より重要なLDL粒子数


総コレステロール値は、300を越えているなら別ですが、高くても心臓病の原因にはなりません。コレステロール値を下げるという考えはお門違いなのです。重要なリスク要因は他にもっとあります。心臓病の本当のリスクを調べたければ、NMR LipoProfile検査のほうが重要です。この検査はLDLの粒子数を計測します。


この粒子数の検査では、LDLの粒子数が増加する一番の原因であるインスリン抵抗性のマーカーを調べます。インスリンの分泌が増えるとコレステロールも産生されます。インスリンの上昇や感受性の低下は普段の食事や運動の量が関係しています。その他2種類の血液検査の比率から、次のような心血管系疾患のリスクが判明します。


HDL/総コレステロール比。絶食が必要な検査です。25%より高い数値が理想的。全コレステロール値に対するHDLの比率を測定します。


中性脂肪/HDL比。こちらは2より低い数値が理想的。


アメリカの公衆衛生機関は、20歳を越えたら5年に1度はコレステロール値の検査をするように推奨しています。検査の対象は、総コレステロール値、つまり、HDL、LDL、VLDLを含む血中の全コレステロールです。


この値はあくまでガイドラインです。心臓病のリスク要因は、数値では表せない様々な要素が含まれます。総コレステロール値が心臓病のリスクの指標として適さないことが判明したのは、HDL/LDLコレステロールを測定するようになってからです。体内の状況を何かしら知ることはできますが、完全ではありません。


100人のうち99人がスタチン製剤は不要


総コレステロール値について医師に注意を促された場合でも、この検査は、330以上の値でなければ、心臓病のリスクに関して何の心配も無いことを覚えておいてください。心臓病のリスクに関してより正確に指標はHDLの割合です。次の示す値に注意してください。


HDL/総コレステロール比の理想的な値は24%以上です。10%以下の場合、心臓病のリスクがかなり高い状態です。


中性脂肪/コレステロール比の理想的な値は2以下です。


これまでに目にした例では、総コレステロール値が250 mg/dLを越えている人でも、HDLの値のおかげで心臓病のリスクは低い場合が多数ありました。反対に、総コレステロール値が200 mg/dL以下であるにもかかわらず、HDLの値を見ると、心臓病のリスクが非常に高い状態にある例を多数見てきました。身体にはコレステロールが必要です。細胞膜、ホルモン、ビタミンD、脂肪の消化に必要な胆汁酸の生成に欠かせません。コレステロールは記憶の形成にも関わっており、神経機能にとっても欠かせません。


コレステロール値が低すぎると、ガン、記憶障害、パーキンソン病、ホルモン異常、脳卒中、うつ、自殺、暴力的な行動などのリスクが増加します。


妊娠中の女性は絶対にスタチン製剤を避けること


問題の一部は、様々なリスクに気がついていない医師が多すぎることです。昨年の春に発表された研究にこの例が示されています。


由々しいことに、スタチン製剤や、心血管系疾患の薬剤が持つ催奇性 (胎児の奇形)のリスクについて知らない医師が多いことがわかりました。後に行われた研究では、妊娠初期のスタチン製剤の投与は、催奇性があるため禁忌であると結論づけています。さらに過去に遡った2003年の研究では、コレステロールは胎芽の成長に必要であり、スタチン製剤によって胎芽の遺伝子が変異したり死に至る例も見られると報告されています。


これらの事実を踏まえると、製薬産業は、利益のためなら多くの人命を危険にさらすこともいとわないのではないかと言う結論に達してしまいます。事実、スタチン製剤は、妊娠中の薬剤使用のカテゴリーXに分類されています。これはつまり、重篤な先天性異常を起こすという分類であり、妊娠中の女性、その可能性のある女性に投与することは禁忌です。


コレステロール値を自然に整えるには


家族性高コレステロール血症がある場合、薬でコレステロール値をコントロールする必要があります。遺伝子の異常によるもので、家族間で遺伝していきます。出生時からLDL値に影響し、若年で心臓発作が起こる場合もあります。


また、コレステロール値は、ライフスタイルや栄養の摂り方でもコントロールできます。コレステロールの75%は肝臓で産生され、肝臓はインスリン濃度に左右されるからです。ですから、インスリンの値を調整できればコレステロール値もコントロールできるということです。安全に血糖値、インスリン感受性、コレステロール値をコントロールするために、食事法やライフスタイルを変えていきましょう。


ビタミンDの体内濃度を適切に保つ


適度に日光を浴びると、コレステロール値が正常になり、心臓病を予防できます。詳細は、過去の記事、「肥満、心臓病、慢性疲労の隠れた原因はこれ?」をお読みください。


体重を適正値まで減量し、炭水化物(特にフルクトース)を減らす


穀物や糖分を減らす食事法で、適正体重まで減量しましょう。フルクトースは1日25 gを越えないように気を付けてください。穀物や糖分はインスリン値を上昇させ、コレステロールを産生します。理想的には、食事は 生で食べる割合を増やしましょう。


心臓を健康にする食品にする


良質な動物性のオメガ3脂肪酸を摂取する。心臓に良い食品には、オリーブオイル、ココナッツとココナッツオイル、オーガニックのロー乳製品、卵、アボカド、生のナッツや種子類、オーガニックの牧草飼育した家畜の肉などがあります。


日常の動作を増やし、運動も定期的に


一番のお勧めはPeak Fitnessエクササイズです。人成長ホルモン(HGH)の産生を促します。運動以外の動作も非常に重要です。できるだけ毎日、活動的に過ごしましょう。立ったまま仕事したり、できるだけ歩く量を増やすと良いでしょう。さらに、筋肉トレーニングや高強度エクササイズなどの包括的なフィットネスプログラムを取り入れましょう。


ストレスをなくす


毎日の慌ただしさの中、誰もがストレスを感じます。気持ちの面でのトラブルには、お気に入りのストレスコントロールテクニックがあります。 感情解放テクニック(EFT)です。家でも簡単に覚えられるテクニックで、どこでも実行することができます。


睡眠の質を高める


ぐっすりと眠ると、ストレスが和らぎ、インスリン濃度も正常値にもどり、一日中元気に過ごすことができます。寝付きが悪かったり、眠れない場合は過去の記事でご紹介した方法「ぐっすり眠りたいですか?  寝る前にやってはいけないこと」をお試しください。


お酒やたばこは控えめに


アルコールには純炭水化物が豊富で、インスリンの値に影響します。たばこにより、一時的に血圧が上昇し、血管にも影響を与えます。


危険な油を使わない(とり替える)


有害な植物油、合成トランス脂肪酸を健康な脂肪分に置き換えましょう。オリーブオイル、バター、ココナッツオイル(オリーブオイルは加熱しないこと。加熱調理やオーブン料理には、加熱してもよいココナッツオイルを使うこと)。


発酵食品を食べる


食事に発酵食品を取り入れましょう。腸内フローラが整うだけでなく、免疫系も促進されます。また、口内にも良い菌を取り入れることができます。口内環境が悪いと心臓病のリスクが増加します。



(元記事リンク)

http://japanese.mercola.com/sites/articles/archive/2016/08/03/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%81%E3%83%B3%E8%A3%BD%E5%89%A4%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F.aspx


http://japanese.mercola.com/sites/articles/archive/2016/09/21/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%81%E3%83%B3%E8%A3%BD%E5%89%A4%E3%81%8B%E8%84%B3%E3%82%92%E5%82%B7%E3%81%A4%E3%81%91%E3%82%8B.aspx