地下に大きなレストランのキッチンがある。
フレンチのキッチンだ。
お客さんだ。
塹壕でメシ食ってる。
店内が満員なんだろ。
寒そう…。
“プラマーロード”って書いてある。
プロムナードじゃないか？
なんだか複雑になっているよ。
木材を運んでいる。
“この通りは今日まで道は無い”と書いてあるな。
道路を作っているんだよ。こんな風に。
“塹壕板”だよ。日本的に言うと“スノコ”。
お、いい感じ。
土のうもつくって、
積んだら、よくなった。
きれいになったな。
なんにもないと塹壕はこうなる。
あ〜あ。
雨が降ると、塹壕は泥のぬかるみになるからな。足が泥に埋まって歩けなくなる。だから、はじめは木の板をしいたんだよ。
土を掘っただけの塹壕は、雨が降ると下がぬかるみになる。
水たまりだらけになる。
スコップは必需品だ。みんなで泥かきだ。
災害派遣の自衛隊と同じだ。
雨が続くと、さらに悲惨になる。
長雨が続くと、水かさが増して歩けなくなる。
この通りだ。
水たまりで足が濡れたままだと「塹壕足炎」という病気になって大変なんだよ。
この病気が蔓延して、第一次世界大戦で大問題になったんだ。
（12に続く）