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僕のバイトする温泉旅館 の屋上には檜であつらえた野天風呂 がある。
湯船につかり、遠くに伊豆の奥深い山々を眺めると一杯やって一服したくなるのだ。
もう桜も散りはじめ、時折この屋上まで吹き上がり実に愛らしい湯の花となる。

この、呑気とも言えるおおらかさが心地よくて僕はここに通うのだと思う。

ここの風呂掃除を担当するとき、しばし手を休めてボンヤリと遠くを眺めているのは悪気の無い僕の秘密である。