「35ドルのベッドを200ドル払って日本に送った???」
首をかしげる現地の方々の好奇の視線を浴びながらも、僕自身は満足していたのでした。
アフガンでの出来事は「アフガニスタン旅行記」
にゆずるとして、その後、無事に日本に帰ってきた僕は嬉々としてベッドを組み立てて家の庭に置き、気持ちよく寝そべっていたのでした。
帰国したのは夏の盛りでした。
風通しの良いパキスタン製のベッドはそれはそれは快適で、僕はしょっちゅう庭に出てはベットの上で一服しながら「良い買い物をしたな~。」とニヤニヤして過ごしていました。
しかし、湿気の多い日本の夏、気がつけばベッドのネットにカビが!さらに僕が外出中に愛犬ナナ
がカビたネットを噛み破ってしまい、寝そべることが不可能に。
いつか修理して寝そべろうと考えていたのですが、そのまま放置して五年以上の月日が流れました。
もういいだろう。と思い作業台の上に載せて薪にしてしまいました。感謝の気持ちを込めて。
我が家のある、この山奥は、例年に無い冷え込みを経験しています。
今夜、パキスタンからはるばるやってきた丸太のベッドが僕たち家族を暖めてくれています。
古くなったものを手放し、新しいものを掴む。
そんな年にしたいと思います。
今年が皆さんにとって良い年になりますように。