鉾[ほこ]とりて月見るごとにおもふ哉[かな]
あすはかばねの上に照かと
新撰組「鬼の副長」の二つ名を取った土方歳三の、辞世の句です。
この度、インスタ作家Aさまから『副長洋装セット』をお迎えしました。見てみてこのクオリティの高さったら
丁寧な縫製、そして充実した小物類‥‥ベルトに付けた剣帯なんて、革細工なんですよ
この1/6スケールのアウトフィットは、新撰組副長 土方歳三の最後の写真で土方が纏っている洋装を、忠実に再現されたものです。
いや~惚れ惚れする男っぷりかっこいい
そして洋装がよく似合う
よくぞ土方さんこの写真を撮ってくれました
そしてまた、よくぞ後生に残しておいてくれたものだ、と思います
(画像はお借りしました)
Aさまは北海道にお住まいの方です。そしてインスタによれば「かの人の終焉の地に住んでいるのならば、一度は箱館に行っておかねば」という思いに駆られて五稜郭(現在は公園になっているらしいです)を訪れ、そこで多くの土方歳三の資料に触れて、この「副長洋装」のインスピレーションを得たそう
ありがとうありがとうAさま
六分の一男子に着せて写真のポーズを摸したら、こんなんなりましたーーー
モデル 六分の一男子図鑑タックパンツスタイルナイン
壁&床パネル インスタ作家Sさま
刀剣 小田原城併設売店でゲットしたもの。ペーパーナイフです
手持ちナインの中で唯一黒髪であることを除いても、このタックパンツナインさんに漂う雰囲気は、何と言いますか‥‥Mr. メランコリーとかMr. パセティックとか呼びたくなる「悲劇が似合う」感で、しかも、その分量ハンパありません。そこで今回土方さんにキャスティングしたのですが、巧いことハマってくれたようですAさまよりもお褒めをいただきました
さて、私は歴女ではありません。且つファンの方には怒られそうですが、新撰組にもさほどの愛着、というか、思い入れを持ち合わせてはいないのです
それでも若い頃、和田慎二先生や木原敏江先生の「新撰組モノ」マンガは読んでおりました関係上、それなりの経緯や登場人物は認識しています。そして大の新撰組ファンと思しきお二人による作画のお陰で、「副長 土方歳三」のヴィジュアルは私的には、「沼さんの若い頃」とか「フィリップ」とかに固定されてしまった感アリです当時の漫画家さんには、ご自身の「取って置きキャラ」を、描かれる漫画の「主役に極めて近いがあくまで脇役の、しかし作者的にはメチャ気に入っているキャラ」に投影しキャスティングする、という傾向がありましたから
はい、こちら後ろが和田慎二先生の「沼さん」version土方歳三です。手前の若者は沖田総司。主役を差し置いて大アップで描かれる土方さん‥‥もう、どんだけ
「沼さん=沼重三」は『スケバン刑事』の登場人物です。ググってみてくださいませ~
(画像はお借りしました)
よしや身は蝦夷の島辺に朽ちぬとも魂は東[あずま]の君やまもらむ
土方歳三の、もう一つの辞世の句です。自身は最後の最後まで‥‥いや、魂となっても幕臣としての有り様を貫く、という気概と信念に満ちた句ですね
明治2年5月11日(1869年)
新政府軍の箱館攻撃が開始され、これに応戦。馬に乗り指揮を執っている乱戦の中、土方は腹部を銃弾に貫かれ落馬‥‥味方が駆け付けた時には、既に絶命していた。
木原敏江先生が描かれた、土方歳三、最期のシーンですこれがフィリップversion‥‥この髪型、この睫毛
二コマぶち抜きのどアップに、作者さんの思い入れがたっぷりですよね
何十年も前の事ですが、これ読んだ時は相当に印象的で、またこの方本当に土方さんの事がお好きなんだな‥‥と思ったものです。
木原敏江先生とフィリップについても、ご興味おありの方はチェックしてみてくださいね
(画像はお借りしました)
似たようなポージングばかりですが沢山撮ったので、大放出
土方歳三、享年35歳。
幕末という激動期を、烈しくも鮮やかに駆け抜けた人生でした。