授業参観当日、


“くそじじ”を目にする母。

赤面…。



帰宅後、


母「あんた、あのお面なんやねん。“くそじじ”って、他のお母さんも笑っとったわ。ほんまに恥ずかしかったわ。」

ロン「えー、ほめてよ。」

母「アホか、ほんまに。」

父「何怒っとるん。」

ロン「学校で作ったお面、否定された。」

母「ちょっと見てやってよ。何考えとるかわからん。叱ってや。」

父「お、ちょっと見せい。・・・。これか、“くそじじ”作ったんか。」

ロン「うん。」

父「・・・。せめて最後に小さい“い”つけんかい。これ“くそじじぃ”やろ!」

母「・・・叱るのそこかい。」

小学三年生のとき、


図工の時間に作ったお面。

紙粘土と新聞紙でてきとーに作ったお面。

全面青色にボタン四つだけつけたお面。



先生、「図工の時間に作ったお面は授業参観のときに廊下に飾るので、名札と題名をつけてください。」

ロン、「題名ないです。」

先生、「何でもいいからつけてね。お母さん見てくれるよ。」

ロン、「じゃ、先生つけていいよ。」

先生、「自分で考えたのならなんでもいいから、はい、考えて。」

ロン、「・・・。じゃ、“くそじじ”。」

先生、「・・・。」



教室の廊下のど真ん中。

ひょっとこやら、ねこやら、かわいいお面を差し置いて、

どれよりも目立つ青い“くそじじ”

初めて寮の部屋に入った瞬間、目に入ったもの。


壊れた洗濯機。

部屋のど真ん中に。

たった一つだけ。


異様な存在感。



絶対使えん、こんなもん。


なんで・・・。



洗濯機に張り紙一枚。


「入学おめでとう。今日からこれは君のものだ。」