ぼく、ロンです。
『十月の半ばをすぎると、秋は急に深くなる。葉っぱの色も空気の密度もどんどん濃くなって、夜がしっとり重たくなる。』
江國香織
『こうばしい日々』
新潮文庫 P.82 より
「出た出た、今季初、
ロンちゃんの、アンモニャイト!」
(明け方なので、薄暗い)
ママは深まってきた秋を感じると言います。
カード会社から届く情報誌も
10月は「秋の紅葉巡り」。
紅や黄に染まった美しい写真が続きます。
さて現在、ぼくの兄ちゃんは
「京都」という場所へ
修学旅行っていうのに行っています。
京都の葉っぱは色づくには
まだ少し早いでしょうか?
秋の昼下がり。
兄ちゃん不在の寂しさをもて余すぼくに
ママが言います。
「ロンちゃん、一緒におせんべいを食べよう。」
京都府長岡京市に本店のある『小倉山荘』の
おせんべいを買ってきたのだそうです。
(購入したのは都内デパ地下なのですが。。)
「あ、ロンちゃんのはちわれ、
銀杏の葉っぱの(おせんべいの)形だ!!」