祝!高杉さん誕生日【序】 | maco SouL

祝!高杉さん誕生日【序】

【師と志と】



木花知流比売(このはなちるひめ)よ


俺の師は今そこで何をしている?


もし嘆いているのなら


ほんの少しだけでいい


気晴らしの酒宴でも開いてくれ


そんなもんで苦しみの鎖から


解放されるとは思わない


ただ俺たちは まだ


そこに行けないから

せめて変わりに安らぎを




建御名方神(たけみなかたのかみ)よ


俺の戦に終わりは来るのだろうか


斬っても斬っても出てくるのは


あの人の仇と腐った血ばかり

いつまで怒りを燃やし続ければ


勝ちを得る事が出来るのだろうか

刃(やいば)を引いて飛び散る飛沫は


霧のように消えて失せる




切り開いた路も すぐに閉じ


仲間の生命も飛んでいく


教えてくれる人は すでに亡く


この塊達に ただ怒りをぶつけるのみ


なのに路は すぐに閉じ
白夜叉
また俺達は斬るだけを繰り返す




ああ、眩しかったあの夏の

あの夏の光を もう一度




「銀時、高杉。そろそろ時間だ、支度を始めろ。」
薄く目を開けヅラを見ると すでに戦装束に身を固めていた
まだ気持ち良さそうに寝ている銀時にヅラが再度声をかける
起きるまではヅラと銀時の漫才のような やりとりが続くだろう
その隙に支度を整える


チリンと風鈴が鳴り外から風が流れてくる
眩しい陽の光に包まれてた幼い頃の夢を見た気がする
夏には西瓜を食べ蝉を採り遊びつかれて昼寝して
当たり前のようで穏やかに過ごしてた夏の日の夢
最近は疲れて見ても無かった夢


「支度は終わったようだな。銀時も もうすぐ来るだろう。」
「わしゃ今日で最後じゃきに。明日の今頃は宙じゃ~」
「あ~、お待たせ。んじゃ行くかァ」
遅れて来た銀時にヅラが説教、気だるそうに頭を掻きながら恐らく聞き流しているだろう銀時
それを見ながら笑い声を飛ばし見ている坂本は明日には旅立つ


別れが惜しくて夢を見たのだろうか
先生と別れる事等考えてもいなかった日の夢を




さぁ、戦の始まりだ

幼き時は思い出さずに  


魂はもう死に預けたから



2008年8月10日 maco