トスカーナ便り2012⑤~中世の面影を残すワインの町Montepulciano
ピエンツァの町から15分ほど車で走ると、遠くの小高い丘の上に天空の城ラピュタのような城壁に囲まれた町が見えます。キアーナの谷を見下ろす高台にある町、モンテプルチアーノは、いくつものルネッサンス建築と美味しいワインに出会える町。この町に立ち寄って、エノテカをブラブラ巡りながら、少し散策しました。
ぶどう畑に覆われた丘の中に子高い赤茶けた町が浮かんでいる風景は何とも神秘的。町自体は標高650mの丘の上にあって、四方を城壁に囲まれています。城壁内のメインストリートは一本で、端から端まで歩いても30分程度ではありますが、メインエントランスのプラート門から、一番上の市庁舎やドゥオーモのある広場まではかなり急な坂を登ることになります。両側にそそり立つ14~17世紀の建物をみながら、歩き進めます。
モンテプルチアーノでは、日曜日と言うこともあってお目当てのワイナリーがことごとくお休みだったのでワイナリー訪問は予定していませんでしたが、お宿の女将さんお勧めのセラーに立ち寄って、伝統的なセラーの見学とテイスティングをすることができました。
Cantina del Redi
Via Ricci, Montepulciano
入口をはいると、長~~い階段が地下へと続いていて、地下には洞窟のようなエリアに数百年前の醸造桶やオーク樽が残っています。見学は無料。樽を見ながら奥に進むと、テイスティングルーム&ワインショップがあります。テイスティングは、3種類のワイン+サラミやチーズなどがたっぷりとついて一人10ユーロ。
この街のワインと言えば、もちろんVino Nobile di Montepulciano。
Brunello di Montalcinoと並んで有名なトスカーナワインとして名を馳せているワインですが、Brunelloよりもみずみずしくて女性的なニュアンスのあるワインというイメージです。Nobile(高貴・貴族)と呼ばれるその所以は、「品質が最も高い」ということからで、過去においてはモンテプルチアーノの貴族の特権(独占)の飲みのもであったそうです。古くから品質の高いワインの一つとして評判が高いことから、1966年にDOCの承認を受けて、1983年にイタリアで最初のDOCGとして承認されたワインでもあります。品種はサンジョヴェーゼ主体で地場品種(Canaiolo、Colorino、Mammoloなど)が20%程度ブレンドされていて、法定熟成期間は2年(Riservaは3年)。
テイスティングしたのは、Rosso di Montepulcianoの2010(大樽熟成8カ月)、Vino Nobile di Montepulcianoの08(大樽熟成2年、瓶熟6か月)、Vino Nobile di Montepulciano Riserva "Briareo"の06(フレンチバリックで1年、フレンチバレルで2年)の3種類。いずれも品種はサンジョヴェーゼと地場品種のCanaioloのブレンドで、違いは熟成期間と熟成の入れ物。
色は濃いルビー色で、Riservaであっても“ブドウ”が強く主張している色。個人的にはキャンティーナが自信を持って作っているというRiservaは新樽のバニラの香りがつきすぎて、上品さに欠けるというか、本来の果実味がかき消されてしまっていて好きではありませんでしたが、Vino Nobile di Montepulcianoの08は透明感があってピュアな果実味とタンニンとのバランスも良かったという感想。作り手さんによるんだと思いますが、VIno Nobileにフレンチバリック熟成は合わないんじゃないでしょうか・・・・・
あーだこーだ言いながらのテイスティングはとっても楽しいものです。
そして、トスカーナのワインにはやっぱり何か食べるものが必要ですね。一緒にサーヴされたハムとチーズの盛り合わせがとってもおいしかったです。
チンタチネーゼと言うトスカーナの有名な高級豚のサラミやハム、キアナ牛のサラミ、イノシシのサラミなどいずれも美味。中でもスプレサータ(Spresata)というコラーゲンたっぷりのハムがかなり気に入って、お店の人に無理を言って少し売ってもらいました。こちらのキャンティーナではチーズやハム類もショップで購入することができます。スプレサータは季節もののフェンネルがねり込まれていて、通常は売り物ではないそうです・・・。
一緒に旅行した友達夫婦は、ワインはもちろんのこと、トスカーナのハムやサラミも大層お気に召したようで、いろんな場所でちょこちょことお土産として購入していました。こういう楽しみも旅行ならではのものですよね。

















