■書評  リヒャルト・フォン・ローゼン『パンツァー・エース』 ホビージャパン2022/1/20 | 本中毒、映画中毒、仕事中毒、そして...恋愛中毒

■書評  リヒャルト・フォン・ローゼン『パンツァー・エース』 ホビージャパン2022/1/20

 

パンツァー・エース (HOBBY JAPAN軍事選書)


著者は第2次世界大戦時のドイツ軍タイガー戦車隊の指揮官として有名な人。

この手の本を本屋で見つけると、ついつい買ってしまう。

 

そして読んで思う。

当時の戦車を稼働させるというのは如何に大変な事かと…

 

タイガーⅠで57t

キングタイガーで70t

 

自衛隊が運用している最新式の10式戦車で44t

90式戦車で50.4t

第2次世界大戦の戦車の方がはるかに重い。

 

燃料も食うし、故障もする。

転覆もする、

貴重な戦力なので故障したり、攻撃されて動かなくなっても、戦場に放置できない…

 

内容は戦車を駆って、戦場を駆け回る話ではない。

車体を受け取り、搬送し、燃料を調達し、故障車を回収し、修理し…

精一杯、稼働戦車の台数を増やす事に腐心する姿が描かれる。

 

前に読んだ、オットー・カリウスの『ティーガ―戦車隊』(宮崎駿のマンガ『泥まみれの虎』の原作)もそんな話でいっぱいだったけれど、こちらの本の方がもっと徹底している。

華々しい戦果を挙げているのにも関わらず、非常に地味で堅実な内容の本。