読書グラフィ 今日読んだ本

★前田裕二 / 『メモの魔力 The Magic of Memos』


●メモによって鍛えられる5つのスキル
(1)アイデアを生み出せるようになる(知的生産性の向上)
(2)情報を素通りしなくなる(情報獲得の伝導率向上)
(3)相手の「より深い話」を聞き出せる(傾聴能力の向上)
(4)話の骨組みがわかるようになる(構造化能力の向上)
(5)曖昧な感覚や概念を言葉にできるようになる(言語化能力の向上)


●ノート
よほど「自分に合わないな」と感じない限りにおいては、見開きでの使用がお勧めです。

左脳→ファクト、右脳→クリエイティビティ

左側は、「抽象化」した要素を書きます。左ページの「ファクト」を見つめて、そこで書かれている具体的な内容を「抽象化」します。

左ページに書いた内容から、抽象化すべき要素を見つけたら、そこから適宜右ページに矢印を引っぱって、対応する抽象命題を書いていきます。

右ページの右側には、「転用」の要素を書いていくのです。「〇〇という真理・命題を受けて、これをこう変えてみよう」という、実際のアクションにつながる粒度まで落として書くことが重要です。


●「ファクト→抽象化→転用」というフレームワーク
(1)インプットした「ファクト」をもとに、
(2)気づきを応用可能な粒度に「抽象化」し、
(3)自らのアクションに「転用」する。


●「色分け」で判断能力を上げる

「黒」「緑」「青」「赤」という4色それぞれに、意味を持たせています。

色分けの軸といては、「主観or客観」と、「重要度」の二つがあります。

・緑・・・主観的な発想。ファクトに対して自分が思ったこと。
・黒・・・ふだん使いの色で、ファクトを書きます。
・青と赤・・・重要度で使い分けます。「青」は「やや重要なこと・引用、参照」、「赤」は「最重要なこと」です。


●ポイントは「緊急度」ではなく「重要度」で色分けすることです。
「緊急度」は自分の判断に関係なく、外部要因で勝手に決まってしまう場合が多い。


●記号
・●・・・抽象・気づき・学び・主旨
・〇・・・具体・心が動いたこと・感動
・★・・・仕事タスク
・☆・・・プライベートタスク
・▼・・・箇条書き(大項目)
・■・・・箇条書き(中項目)
・┌・・・箇条書き(小項目)
・①・・・要素分解(数字)
・A・・・要素分解(アルファベット)※実際は丸囲み


●抽象化の3類型「What」「How」「Why」

・What・・・目の前の現象や考え方を抽象化して、また別の名前をつけて呼び直す。

・How・・・目の前の現象には、どんな特徴があるか、ということを深堀りして考える。

・Why・・・ヒット映画が当たった理由を抽出して、また別の企画に転用したい。このとき僕らは自分の心に、Whyと問うでしょう。


●DeNA創業者 南場智子さん
「良質な非常識」といった、パッと聞いて意味がわかるし平易だけど、なんだかハッとさせられるような言葉を使います。

こうした伝わりやすい言葉を生み出す能力や技法を「レトリック」とも呼びます。


●時代は「可処分所得」の奪い合いから、「可処分時間」の奪い合いへ、そして今は「可処分精神」の奪い合いに移っている


●能を大成した世阿弥 能楽論書「花鏡」
「我見(がけん)」・・・自分自身(我)が周りを見つめる目
「離見(りけん)」・・・自らの体を離れたところから自分を客観視する

芸の世界には、良い演者と悪い演者がいる。

それらを分けるものは何か。

それは「目」である。

悪い演者というのは、「我見」しかない。一方で、良い演者は「離見」の目を持っている、といいます。


●コンサルタント 波頭亮さん
「お金を持っている人から順に豊か、という時代もあったかもしれないけれど、これからの時代は『アジェンダ』を持っている人が豊かになる。つまり、自分がやりたいことや、美意識が明確な順に豊か。お金がいくらあっても、やりたいことや美意識が明確でない人は、不幸になるかもしれないね」


●夢を紙に書くと現実になる
少しスピリチュアルな「引き寄せの法則」的な言説もありますし、書くことによってRAS(網様体賦活系)という脳のフィルターが作動するからだ、という科学的な説を唱える向きもあります。

僕自身の経験に照らして、二つの理由をお伝えします。

・一つは、マインドシェアの問題です。
つまり、その夢について、まず紙に書いた時点で、潜在意識に刷り込まれる度合いが高くなります。

・二つ目に、言霊(ことだま)の力です。
言霊といっても、別にスピリチュアルな話ではありません。本当に僕らの理解できないような超科学的なパワーを持っている可能性はあって、それは僕らが解明できていない不思議の一つなのかもしれません。
ただ、僕が経験上、「あぁ、これが言霊か」と感じたことがあります。
僕の中での言霊の力は、言葉によって誰かの意識が変わり、それが何らかの形で自分にポジティブに跳ね返ってくる、というものです。


●夢に優先度をつける
・Sランク・・・絶対に何が何でもやりたい。
・Aランク・・・相当強い想いでやりたい。
・Bランク・・・やりたい。
・Cランク・・・できればやってみたい。


●モチベーションの2類型
・トップダウン型のアプローチ
自分の最も大切な人生の軸が定まっている人に向いている。

自分の人生の軸に沿った大きな夢から逆算してタスクを洗い出し、その夢の達成に向けて貢献度が高そうだと思われるタスクから順に、一つ一つ確実につぶしていけばいい。

目標、ゴールをきちっと決めて、そこから逆算して日々の行動を決めていく。


・ボトムアップ型のアプローチ
端的にいうと「自分がワクワクする度合い」で重要度を決める人。
こういった人は、自分が一番血湧き肉躍る、ワクワクすることを選べばいい。

目の前の面白そうなことに飛びつくことで日々の行動が決まっていく。


●フレームワーク「SMART」
夢の設定、すなわちゴール設定において大切なチェック機構

◎S・・・Specific。「具体的である」ということ。
◎M・・・Measurable。「測定可能である」ということ。
・A・・・Achievable。「達成可能である」ということ。
・R・・・Related。「関連性がある」ということ。
◎T・・・Time。「時間の制約がある」ということ。

※R・・・仕事であれば、解くべき課題に関連しているかどうか。人生であれば、自分のコンパスや価値観の軸にちゃんと関連しているかどうか。

※T・・・「いつまでに」「いつやるか」という時間の制約があって初めて、スケジュールが立てられます。

※SMARTを「夢」に応用する際に特に大切なのは、「S」と「M」と「T」です。


●ストーリを語るときに特に意識している3つのポイント
・エピソードを可能な限り「具体的に」話すこと

・「間」を恐れず使いこなすこと。
 重要なメッセージを伝える前に、質問をして、5秒、10秒と、その場に応じた適切な間を置く。

・一方通行ではなくなるべく双方向、インタラクティブに話すこと
 例えば質問を投げたあと、少し時間を置く。


●ライフチャート
横軸を自分の年齢、縦軸を感情のプラスマイナスに設定して、時系列で人生の幸福度のアップダウンを表したもの。

(1)横軸に年齢、縦軸に感情を設定した図を書く。
(2)生まれたときを「0」として、現在までの感情の起伏を描く。
(3)人生の歴史をいくつかのフェーズに分ける。
(4)それぞれのフェーズにおける出来事やエピソードを書き入れる。
(5)標語を抽出し、自分のストーリーを魅力的に伝えられるようにする。

このチャートで最も見るべき箇所は、「変曲点」です。
なぜ上がったのか?なぜ下がったのか?自分の感情を大きくアップさせたものを発見できれば、それが自分の「生きる意味」や「幸せの源泉」です。


●僕にとってメモすることは、歯磨きと同様です。いや、もはや、息を吸って、吐き出すくらいの物凄く自然な感覚で、メモをとっています。


#読書 #自己啓発