中高一貫の女子校で、仲良しだった初美とは、
今でも、親友チックな関係を維持している
12才からの思春期の6年間、心と身体の成長期を、
共に過ごしたわけで、半世紀超えの付き合いだ
7才から日舞をやり、3年前に家元を継いだ初美は、
出会った頃から、独特の貫録があった。
老けていたから、いつもハタチ過ぎに見られていたけど、
還暦をすぎた今は、逆に年令不詳の不思議な雰囲気がある
初美ちゃんの親は、雀荘を経営していて、
彼女は時々お手伝いもしていた。
早くから、大人世界の水に浸かっていたからか、
老成したところがあり、姑息でずる賢さも持ち合せていた
何があっても動じない彼女が、甘ったれ気質の私には、
とても魅力的に映り、仲良くなったのだった。
古い因習満載の日本舞踊界で、活動している初美とは、
年に2,3回ごはんを食べて、情報交換をしている。
ひとり外食得意の私も、焼肉やお好み焼きはちと引き気味で、
私のリクエストに応えて、彼女が焼肉ランチをアレンジしてくれた。
お昼のお得コースは、3800円也で大満足
きっちり割り勘にして、お互いに現金決済。
二人共お酒は飲まないし、デザートもついているし、
この後コーヒー&ケーキが定番だから
代金は3800円ポッキリ。
「ええとっ、5000円だから1200えんのおつりね・・・
私は1万円札だから、ハイおつりの1200円・・・」
初美は大きなお財布から、テキパキと小銭を出して渡してくれた。
中学生の頃から、学校帰りにラーメンやあんみつを食べた時、
皆の代金を集めて、代表で払うのは初美の役目だった。
変わらないなぁ、キャラや役割は・・・と心がほんわかしたところへ、
「カードをお返しいたします。ありがとうございました。
ご予約も頂いていてカードでのお支払いなので、
ポイントを3倍付けさせていただきました・・・」
レジで応対する男性の声が聞こえた。
現金で払うと言っていたのに、カード払いにしたのね、
だったら言えばいいのに・・・・
ワタシなら、
「カードで払うね、ポイントが付くんだもん・・・」と、
無邪気に言うけどなぁ。
「さっ、お茶しに行こ・・・」シャレッと初美は言った。
チャッカリと言うか姑息というか、キャラは不変なんだ。
三つ子の魂百までも・・・ですもんね。
ポイント3倍にこだわっているわけではありませんよぉ、
念のため・・・・・笑
☆彡今夜の独り言
リーズナブルでおいしければすべてよし・・・ですね