昔からだが、どうも感情移入過多なもんは苦手なところがある。ブルーズも必要以上にクドくなるとToo Muchだし、または”ブルーズは魂のナンチャラ”・・・そういうことを自分で語ったりするのも抵抗がある。
ブルーズも50年代、60年代、70年代と当たり前に様変わりしてきたが、この70年代初頭に出たリトル・ソニーのエンタープライズ盤(スタックス傘下)もそんなブルーズがぐっとさばけ始めた頃のやつ。ベタ~っと粘りつくようなブルーズではなく、リトル・ソニーの吹くハープまたはそのヴォーカルにしても、黒いがもっとキレの良さを感じる。バックを演ってるのがバーケイズってことも大きいんだろうけど、リズム面でのアプローチが60年代ブルーズとはかなり違う。特にウィリー・ホールのタイコなんて堪んなくヒップな音している。もう完全に70年代モードに入ったブルーズ。所謂ファンキー・ブルーズってやつ。
ジミー・リードのクラシックス、"Honest I Do"等にしてもオリジナルよりずっとR&Bよりな解釈で演っていたりすし、"Catfish Blues"の改作っぽい"They Want Money"などもサクッとモダンな処理がなされている。

 

Little Sonny / Black & Blue
Side A
1. Hung Up
2. Sonny's Fever
3. You Got A Thing
4. A Woman Named Trouble
5. Honesy I Do
6. Wade In The Water

Side B
1. Paying Through The Nose
2. Memphis B-K
3. Where Woman Got Meat On Their Bones
4. I Found Love
5. They Want Money