アル・クーパーのレコードに「赤心の歌」というやつがあるが、あのタイトル「Naked Songs」はローラのこのアルバムにこそ相応しいタイトルのようにも思う。
内面をむき出しにした極めてパーソナルなアルバムな為、ローラの音楽にリアリティを共有できない人には、ただただ重いアルバムなのかも知れない。


このアルバム、当初2通りのフォーマットで録音されたそうで、1つはオーケストラをバックにしたものと、もうひとつはローラのピアノ弾き語りだけのもの。結果的には彼女弾き語りを軸に若干の色付けを施したものとなっています。
オーケストレーションの方は当初ギル・エヴァンスにアレンジを依頼したそうだが、うまくいかなかったよう。個人的にはギルのアレンジでローラの歌を聴いてみたかった気もするが。。。


極稀に女性シンガーのこういった業の塊のようなアルバムに出会うことがある。
エズラ・モホークの「Primordial Lovers」などが屡このローラのアルバムの比較対象に上がることもあるがこの「New York Tendaberry」ほどではない。(好きなレコードではあるが)
米国人と英国人または環境や時代の違いこそあれ、尋常ではないということであればこのアルバムに匹敵するものを持ち得たのはケイト・ブッシュくらいなもんじゃないか。男には絶対作れないレコードというのを作ってしまったこの2人という感じ。

もし、緊張感とパッショネイトだけをゴリ押しするものだったのなら、多分辟易してしまうんだろうがこのアルバムの根底に流れるものが人間の弱さを赤心の歌として表現しているところにたまらなくシンパを感じてしまう。

 

このデフジャケいつか手にいれたい

 

 

 

 

ちなみに上げておくが、ポップフィールド以外でローラの曲を取り上げる

人はそう多くはないが、主に舞台で活躍するオードラ・マクドナルドが

この曲をカバーしている、この曲が入っているアルバムは大好きで愛聴している

 

このカバーがまた素晴らしい