80年代UKインディーズ・バンドのギタリストの中で
個人的にジョニー・マーと双璧だったフェルトの
モーリス・ディーバンク
 
モーリス・ディーバンクを挙げるなら
ヴィニ・ライリーも挙げろよ、そんな声も聞こえてきそう
だがそこはフェルトを取るかドゥルッティ・コラムを選ぶか
で違ってくるのかも知れない
私の場合はフェルトだったということ
どちらが良くてどちらが良くないということではない
 
モーリス・ディーバンクが参加した最後のアルバム
且つチェリーレッドでの最後「カスピの詩人」
このアルバムから後にプライマル・スクリームに入る
ことになる鍵盤のマーティン・ダフィ(合掌)が参加
フェルトに色彩が加える
結局、ディーバンクとマーティン・ダフィのコラボレート
はこのアルバムだけになってしまったのは残念
そのマーティン・ダフィと共にこれまでのフェルトを
更に魅力あるものに昇華させたのがプロデュースで
参加したコクトー・ツインズのロビン・ガスリー
彼の参加でフェルトがいきなりコクトーズ化することは
ないが、明らかに前作からステージが変わったことは確か
そのコクトーズからエリザベス・フレーザーをゲストに迎え
このアルバムを代表するナンバー"Primitive Painters"で
プリンスも絶賛した彼女の魅力を振り撒く。
フェルトはこの後もローレンスを中心に活動は続くが
ディーバンクの去ったフェルトに関しては私は一旦
これでフェイドアウト。
 
リリースからもう40年近く経ってしまったが
フェルトで聴きたくなるアルバムとなると
真っ先に掴むのは「カスピの詩人」