このセッションが吹き込まれた1957年という年はモダン・ジャズ(特にハード・バップ)のゴールデン・イヤーズとも言っていい年で数多の名盤が生まれた年。

ジャズ・ファンの中にはこの年の吹き込みに駄盤ナシという人までいるくらい。
この盤がA級か否かは計りかねるところだが、個人的には凄く好きな盤のひとつ。
フロントの二人、クリフ・ジョーダンはブルーノートの常連でブルーノートにリーダー吹込みもあるが、ジョン・ギルモアはブルーノートいうよりサン・ラのとこの番頭さんといったイメージの強いブルーノートへの吹き込みは稀な人。
それから、なんと言っても素晴らしいのがリズム隊。シルヴァーとブレイキーは袖を分けた間柄ではあるが、この武骨なリズム隊のコンビネーションは私の一貫して昔から変わらない好みのひとつ。

2テナー・セッションといえば、アート・テイラーの「Taylor's Tenors」(New Jazz)、ジェイムス・クレイとデヴィッド・ファットヘッド・ニューマン「The Sound of the Wide Open Spaces」(Riverside)、もう少し緩いところではチャーリー・ラウズとポール・クイニシェットの「The Chase Is On」(Bethlehem)等が咄嗟に浮かぶがどれも私の好きな盤。

そしてこのクリフ・ジョーダンとジョン・ギルモアのブルーノート盤もその中に入るのは言うまでもない。