$死ぬまでロマニスタ

昨日でメルカートが閉まり、セリエAで戦うローマの登録選手表も提出されています。

ポルティエーレ
1 ボグダン・ロボント(Lobont)
18 ジャンルカ・クルチ(Curci)
24 マールテン・ステケレンブルフ(Stekelenburg)
93 ミルコ・ピグリアチェッリ(Pigliacelli)

ディフェンゾーレ
- シモン・ケアー(Kjaer)
2 シシーニョ(Cicinho)
3 ホセ・アンヘル(Angel)
4 フアン(Juan)
5 ガブリエル・エインセ(Heinze)
21 ロイック・ネゴ(Nego)
29 ニコラス・ブルディッソ(Burdisso)
77 マルコ・カッセッティ(Cassetti)
87 アレアンドロ・ロージ(Rosi)

チェントロカンピスタ
- ミラレム・ピャニッチ(Pjanic)
- フェルナンド・ガゴ(Gago)
7 ダビド・ピサーロ(Pizarro)
11 ロドリゴ・タッデイ(Taddei)
16 ダニエレ・デロッシ(De Rossi)
20 シモーネ・ペロッタ(Perrotta)
23 レアンドロ・グレコ(Greco)
30 ファビオ・シンプリシオ(Simplicio)
47 ジャンルカ・カプラーリ(Caprari)
92 フェデリコ・ヴィヴィアーニ(Viviani)
94 ヴァレリオ・ヴェッレ(Verre)

アタッカンテ
- ファビオ・ボリーニ(Borini)
8 エリク・ラメラ(Lamela)
9 ダニエル・オズヴァルド(Osvaldo)
10 フランチェスコ・トッティ(Totti)
14 ボヤン・クルキッチ(Bojan)
22 マルコ・ボリエッロ(Borriello)
89 ステファノ・オカカ(Okaka)

選手のフルネームなどはこちら


背番号が決まっていない選手はこれから予定されている記者会見で、お披露目されることになるでしょう。そしてU-20ワールドカップでフランス代表として出場していたネゴがイタリアに到着し、メディカルチェックを通過。いよいよローマの練習に参加します。怪我した選手を含めて今シーズンのローマの選手が全てトリゴリアに集まったことになりますね。

メルカート明けの最初の練習ではさっそくガゴが合流し、紅白戦にも参加しています。彼の実力とこのモチベーションの高さは、イタリアでの成功を否が応にも期待してしまいます。予定されている開幕戦までまだ一週間以上あるので、これからの練習がチームのスタートダッシュに大きく関わってくるでしょう。
ヨーロッパリーグでは躓いてしまいましたが、ローマの2011-2012シーズンの本番はこれからです。
2011年夏のメルカートは規定により、8月31日のイタリア時間19時に幕を閉じました。最終日には駆け込みで多くの取り引きが行われ、ローマも6選手の移籍が発表されています。金額は推定ですが以下にまとめてみました。

$死ぬまでロマニスタ

シモン・ケアー(Kjaer) レンタル移籍金300万ユーロ+買い取りオプション行使に700万ユーロ
彼について新しい情報はありませんが、ローマ移籍の正式決定は最終日まで持ち越されていました。
「素晴らしいチームに加入できてとても嬉しいよ。ローマには多くの若い才能ある選手が揃っていて、フアンやデロッシやトッティのような最高の選手たちがいる。僕らは偉大なシーズンを送ることができると確信しているよ」と喜びのコメントを出しています。
また、買い取りオプション行使の場合、700万ユーロは来年の夏と冬に350万ユーロずつ分割で支払われるとのこと。


$死ぬまでロマニスタ

ミラレム・ピャニッチ(Pjanic) 移籍金1100万ユーロ
「欧州最高の才能」と称されたピャニッチも最終日にメディカルチェックを経て正式決定。リヨンへの移籍金1100万ユーロは即金で450万ユーロ、来年に350万ユーロ、再来年に300万ユーロの三分割で支払われるそうです。
選手本人とは180万ユーロ+ボーナスの最大220万ユーロで4年契約が結ばれました。20歳の選手にこの年俸はかなりの好待遇であり、駆け込みだけに足元を見られた印象がありながらも、それにゴーサインを出したローマの期待の高さが伺えます。


$死ぬまでロマニスタ

フェルナンド・ガゴ(Gago) レンタル移籍金50万ユーロ
ピャニッチの獲得で終結したかに思われていましたが、両取りでガゴの獲得にも成功しています。
「ローマと契約して幸福感に浸っています。話が来た時からずっとこの瞬間を夢見ていました。このチャンスに満足感と興奮を覚えています」とは彼のコメント。
レンタル移籍金は即金で25万ユーロ、冬のメルカートまでにもう25万ユーロをレアルマドリーに支払う分割制度。選手本人の年俸はローマが110万ユーロを負担し、活躍に応じたボーナスを新たに支払うとのこと。正直これほどの選手をこれほどの安価で獲得することができるとは思っていませんでした。
ちなみに一部メディアによると650万ユーロでの買い取りオプションがあるとのこと。まだ詳細は明らかになっていませんが、これについては後々わかるでしょう。


$死ぬまでロマニスタ

ファビオ・ボリーニ(Borini) レンタル移籍金125万ユーロ+買い取りオプション行使に700万ユーロ
サプライズは20歳のU-20イタリア代表センターフォワード、ファビオ・ボリーニでした。彼は16歳からチェルシーの下部組織で育ち、今年イタリアのパルマに戻ってきたばかりでした。
レンタル移籍金は今季35万ユーロ、来季55万ユーロ、再来季35万ユーロの分割払い。ボーナスを含めると最大170万ユーロになります。買い取りオプション行使の場合、支払う移籍金700万ユーロも等しく分割し、三年に渡って支払われる契約のようです。
選手本人への年俸は、レンタル移籍の今季は税込で100万ユーロ。買い取った場合の来季からは税込270万ユーロにアップします。


4選手を獲得した一方で、ローマは2選手をレンタル移籍で放出しています。

マッテオ・ブリーギ(Brighi)
アタランタへ無償レンタル移籍。彼については常に放出の噂がついて回っており、ピャニッチとガゴの獲得から放出もやむなしといったところでしょうか。2014年まで契約を残しているローマが今季だけのレンタル移籍で留めたことが唯一の救いです。

ルカ・アンテイ(Antei)
セリエBグロッセートへ無償レンタル移籍。アンテイについては残留の記事を多く見かけていたので、土壇場での移籍には驚きました。現在ローマはフアンが順調に回復しており、9月11日に予定されている開幕戦にも出場できる見込みとのこと。ケアーを含めてブルディッソ、フアン、エインセの主力センターバックが問題ない状況にあるために、レンタルで修行に出すことになったそうです。


最後に今年のメルカートを支えたローマのクラウディオ・フェヌッチ代表取締役がインタビューに答えています。
「我々はディフェンダー、ミッドフィルダー、ストライカーを探していた。獲得の交渉は非常にタフだったが、ローマはあらゆるポジションの選手獲得を完了した。それはつまり素晴らしい未来を保証している。
財政問題としては、予算よりも4000万ユーロの赤字を出している。しかしこれは未来への投資なんだ。この金額こそが、我々が投資を重視していることの表れである。
サバティーニSDの尽力も忘れてはならない。彼は朝早くに飛行機で飛び立ち、夜遅くになってもまだ横にならずに仕事を続けていた。我々フロントは彼の仕事の成功を祝い、そして感謝の言葉を述べたよ」
$死ぬまでロマニスタ

リヨンのミラレム・ピャニッチ(Pjanic)は、ローマ移籍を決定したそうです。リヨンのスペシャルアドバイザーであるラコンブ氏は「我々はローマからのオファーに全ての面で合意に達した」と語りました。同氏は「まだ契約面での詳細は公表できない」としながらも、移籍金はおよそ1000万ユーロで決着したと報じられており、リヨンの合意を受けてあとはピャニッチ本人がローマとの年俸面での交渉を残すのみとなっています。

このままピャニッチ獲得が決まれば、ローマはレアルマドリーのフェルナンド・ガゴ(Gago)から手を引くだろうとみられています。
しかしローマは依然としてガゴを追い続けており、放出したいレアルマドリーから良い条件での交渉を引き出そうと画策しています。前述のピャニッチが年俸条件で折り合わなかった場合、一転してガゴに乗り換える可能性もあり、そこはサバティーニSDが両者を牽制している状況でしょう。ガゴ本人はローマからのオファーを聞いた瞬間に「ローマ以外行きたくない」とマドリーと代理人に話したとされており心はすでにローマにあります。

選べる状況になりつつあるローマがどのような選択をするのか、イタリア時間で残り15時間を切ったこれからが勝負です。
$死ぬまでロマニスタ

ローマへの移籍をほぼ完了させながら土壇場で撤回されたシモン・ケアー(Kjaer)ですが、交渉の再調整の結果どうやら無事にローマ行きが決まったそうです。ヴォルフスブルクから送られてきた契約書に、今度は問題がなかった模様。

結局、取引内容としては以前と変わらずレンタル移籍+シーズン後の買い取りオプション(義務なし)の契約であり、ローマの主張が通ったことになります。ただ金額が300万ユーロでのレンタルと700万ユーロでの買い取りに変わった可能性もあるとのこと。その点はヴォルフスブルクの最後の抵抗が実ったみたいです。

サバティーニSDはこれからホテルで、ケアーの代理人ベック氏と最終確認をします。もっとも、選手側とはとうに合意に至っているので今日中に全て解決するでしょう。

$死ぬまでロマニスタ
左がベック氏、中央がサバティーニSD
$死ぬまでロマニスタ

ローマのアタッカー事情はもう一波乱ありそうです。ローマは以前から関心を示していたジェノアのロドリゴ・パラシオ(Palacio)獲得に動いており、おそらく700万ユーロ程度の正式なオファーをするとみられています。パラシオにはインテルも獲得に動いており、競合による金額の釣り上がりを懸念するサバティーニSDは、交渉を8月31日ギリギリまで粘るつもりだそうです。

パラシオ獲得に成功した場合、ローマはボリエッロを余剰戦力として放出することになります。最も可能性の高い結末はパリサンジェルマンへのレンタル移籍だとされており、ボリエッロ本人は現在パリまで出向き、PSGフロントとの話し合いに出席しています。
その他の可能性としては、ジェノアとのパラシオとボリエッロのトレード。しかしながらジェノアはパラシオを売却した資金でジラルディーノの獲得を狙っているために可能性は低いとみられています。

早くパラシオを放出しジラルディーノを獲得したいジェノアは、ローマの提示する比較的少ない金額にゴーサインを出すことが予想されています。そこにインテルが突っかかってくると話は混沌としてきそうですが、これもメルカート終了間際の風物詩のようなものなので期待して続報を待ちたいと思います。
$死ぬまでロマニスタ

中盤の選手の補強が求められるローマは、リヨンに所属するミラレム・ピャニッチ(Pjanic)獲得に動き、すでに850万ユーロをリヨンに提示したことが報じられています。ピャニッチはボスニアヘルツェゴビナ出身ながらフランス国籍を保持しているためにEU選手として扱われます。

この報道によりインタビューを求められたピャニッチの代理人であるパストレッロ氏は、ローマからのオファーを歓迎しています。
「ピャニッチは素晴らしいクオリティを持った選手です。ローマからのオファーに我々は喜んでおり、この取り引きが上手くいくことを願っています。ローマにとってもリヨンにとっても、この交渉は重要なものとなるでしょう」

クラブ側であるリヨンの反応は明らかにされておらず、現在サバティーニSDと水面下で連絡を取り合っている模様です。リヨンとしてはオファー次第ではピャニッチ放出を検討しており、ローマとの今後の交渉が注目されています。
$死ぬまでロマニスタ

ローマのシシーニョ(Cicinho)は先日のスロヴァン戦で開始早々に負傷しそのまま交代しました。検査の結果は右大腿部に軽度の損傷を負っており、約2~3週間のアウト。これによりローマは右サイドバックの獲得を急ぎ始めることになります。カッセッティは今シーズンは手薄なセンターバックを守る方針であり、ロージに関してはチームは彼のクオリティに満足できていません。

獲得の候補にはインテルのダビデ・サントン(Santon)が最有力とされています。インテルは右サイドバックに絶対的なマイコンがおり代役は長友、左に長友やキヴやサネッティなど十分な能力を持つ選手を抱えており、またガスペリーニ監督のシステムが3-4-3であることからサントンの居場所が確保されてるとは言えない状況です。
インテルはサントンをレンタルさせることを前向きに捉えており、新しいサイドバックを少ないコストリスクで今シーズンだけ必要としているローマと利害が一致しています。話し合いはまだ確定的なところまでは進んでいませんが、ローマがレンタル移籍を望めばインテルはそれを了承するだろうと報じられています。
$死ぬまでロマニスタ

ローマとの正式な合意からメディカルチェックを通過し、あとは発表を残すのみとされていたシモン・ケアー(Kjaer)に緊急事態が発生。移籍元のヴォルフスブルクから送られてきた契約書の内容が交渉時の内容と食い違っており、ローマは署名を拒否。サバティーニSDは「これは悪質な改ざんだ」と怒りをあらわにしています。

当ブログでも何度か紹介しているように、交渉の内容は今シーズンをレンタルで獲得し、シーズン後に買い取り"オプション"がついているというものでした。しかしヴォルフスブルクからの契約書では来シーズンの買い取りが"必須"となっていたそうです。報道されていることが確かであれば、これは詐欺行為に近い。気づかずにサインしていればより大きな問題になっていたかもしれません。

ローマ移籍を喜んでいたケアー本人は本当に可哀想ですが、ローマは本人を送り返し、再びセンターバックの獲得に動き出すそうです。ヴォルフスブルクが何らかの誠意ある行動を示さない限り、ケアー獲得はおそらく見送りとなるでしょう。
新しい候補にはこれまでも追いかけていたトリノのアンジェロ・オグボンナ(Ogbonna)が噂されています。
$死ぬまでロマニスタ

イタリアのサッカー選手会長であるダミアーノ・トンマージ氏は、27・28日に予定されていたセリエA第1節のストライキによる延期を発表しました。延期は9月10日・11日に予定されている第2節以降も続く可能性があり、セリエAサッカー協会側と選手会側の早期の解決が求められています。

主な争点は、クラブ側の要求から始まっています。まず第一に、クラブにおいて戦力外となった選手をチームから外し、帯同させないことを認めるよう要求。これにより不要な選手をチームに居座らせずに放出しやすくなることを狙っています。例えばローマであれば残留希望のシンプリシオを強制的にトリゴリアから追い出し「それが嫌ならブラジルへ帰れ」と扱うことが合法的に可能になってしまうプランです。

第二に、イタリアの税制の変更による選手の負担増。これはサッカーの話だけではなく、現在ヨーロッパは金融危機が懸念されており、主にイタリアとスペインは通貨危機に陥っています。ユーロの価値が暴落していますしね。
そこで両国政府は高額所得者の税金を上げることを決定しており、それはサッカー選手にも当然適用され、特に10万ユーロ以上の年俸選手の税金が10%増加。それを受けてサッカー協会は、増加分をクラブではなく選手が負担するよう要求しています。

これらを争点にイタリアサッカー協会側と選手会側は期限ギリギリの26日まで話し合い、結局は決裂し、ストライキを決行することになりました。

トンマージ氏はロマニスタにはお馴染みですが、彼は2005年に故障によりローマに迷惑をかけたことから翌シーズンの高額年俸を拒否し、自ら最低賃金(年俸1万5000ユーロ=当時220万円)でプレーすることをチームに提案した「聖人」と呼ばれる人物です。決して選手側の金銭欲を守るために動く男ではありません。

サッカー協会、及び各クラブの一部の会長からもトンマージ氏の主張を支持する声があります。例えばナポリのデ・ラウレンティス会長やパレルモのザンパリーニ会長は選手会側の主張を受け入れる意向を示していました(ローマも支持)。しかしながらラツィオのロティート会長ら大半のクラブ会長はトンマージ氏の提案を退け、今回の運びになりました。

クラブ側としても、金融危機による政府からの通告を自分たちが全て請け負うのは、苦しい財政をさらに圧迫させることに繋がります。それがサッカー協会長であるマウリシオ・ベレッタ氏の「平均年俸100万ユーロの高額所得者であるセリエAの選手たちがストを考えることは無神経だ」という言葉にも表れています。トンマージ氏は「和解は困難だ」と語り、お互いに正当な主張があるために折り合いをつけるのが難しい状況ではあります。
$死ぬまでロマニスタ

ローマは予てから噂されていたエスパニョールのダニエル・オズヴァルド(Osvaldo)と、ヴォルフスブルクのシモン・ケアー(Kjaer)の獲得を昨日・今日と続けて正式に発表しています。

オズヴァルドは1500万ユーロ+ボーナスの移籍金で、年500万ユーロを三年間に渡って分割で支払います。選手本人とは2016年までの5年契約で、年俸は税抜きで約200万ユーロ。
ケアーは200万ユーロでのレンタル獲得で、シーズン後に700万ユーロで買い取るオプション付きです。選手本人との契約は明らかにされていませんが、おそらく5年契約の年俸150万ユーロになるだろうといわれています。

即戦力と言えるアタッカーとディフェンダーを補強し、これでローマのメルカートのターゲットは中盤の選手に絞られました。現在追いかけているのはフェルナンド・ガゴ、リカルド・モントリーヴォの二人が最有力で、どちらも展開力のある選手ですね。
ガゴはこれから就任予定のバルディーニGMが獲得を熱望しており、モントリーヴォはサバティーニSDが諦めずに追っているそうです。このイタリアでは有名な敏腕フロントが獲得に動いているものですから、どちらかを連れてくることが期待されます。

またヨーロッパリーグから敗退したことで、ローマは移籍が内定していたポルトのフェルナンド(Fernando)の獲得を見送る可能性が強くなりました。戦う試合数がぐっと少なくなり、バックアッパーの優先順位はそれほど高くはなく、また求めている中盤の選手はフェルナンドのような潰し屋ではなくガゴやモントリーヴォのようなボールを動かせるタイプですからね。