パワハラを受けて休職中です。

「終身雇用制」の悪いところをまざまざと見せつけられました。

終身雇用はいまでは夢物語ですが、今だに引きずっています。

最大の害は、労働者が会社の奴隷に成り下がってしまうことでしょう。

就職した会社に面倒を見てもらう。

だから、会社の横暴にも目をつむります。

結果、経営者はやりたい放題になって、経営スキルが育たなくなります。

すると、ますますおかしな経営をするようになって、労働者はそのたびに振り回されるようになります。


「今度必ず埋め合わせするから、今はがまんしてくれ」

上司にそんなこと言われて、ちゃんと埋め合わせしてもらったことはありますか?

働く人が減ったから、その分よけいに働いて、その働いた分のお金はもらいましたか?

「ブラック企業」など「ブラックな働き方」

それらを生んだのは、終身雇用制も大きな原因です。

もちろん、終身雇用制だって良いところはあります。

けれども、その良いところは松下幸之助なみの経営者でないと発揮できません。

なみの経営者だと、必ず労働者に甘えて堕落するようになります。


私は会社でパワハラを受けましたが、私だけが被害にあったわけじゃありません。


私が入社する前からすでにパワハラ体質の職場だったのです。

しかし先輩方はパワハラを受けてもがまんし続けていました。

心療内科に通いながら働き、薬を飲みながら働き、パワハラを改善しようともしなかったのでした。

終身雇用文化のもと、会社に面倒をみてもらっていたからでした。

経営サイドも、環境に振り回されてばかりで、労働者に無理させてその場を乗り切ることに慣れてしまっていました。

経営ビジョンもなく、経営方針を実行に移す力もなく、ただ仕事をもらってきて、労働者に振り分けるだけ。

日本で「調整」と呼ばれる、そんな仕事しかしてこなかったのです。

私は福祉職ですが、社会福祉法人の経営者は大なり小なりそんなレベルなのではないでしょうか?

終身雇用制のもとで失われていった経営スキル。

この力を取り戻すには、労働者が闘うしかありません。

闘うとは、団体交渉をしたり、ストライキを起こしたりするだけではありません。


労働者の最大の武器は、転職することです。

終身雇用制の悪をぶち壊すには、より良い労働環境を求めて転職することです。


ためしに、今の職場で「仕事やめたい」と上司に言ってみてください。

とたんに下手に出てきますし、要求を聞いてくるようになりますから。

もし、なにごともなかったら、あなたのことはなんとも思っていないだけ。

そういう自分のことを気にかけていない職場で働くことは、あなたのことを後回しにされるので、こちらからやめた方がいいです。


パワハラをなくす、ブラックな働き方をなくすのは、労働者が優位に立つことです。

その最大の武器が、転職です。

裁量労働制から労働者を守るのは、悪い環境から離れるために転職することです。