幼稚園の卒園式がありました。

年中組の弟クンは、見送る側で参加。

自閉症の姉と比べて、弟クンは誰とでも仲良くなれるタイプ。

幼稚園でも、年長組のお兄さんたちと一緒に遊んでました。

弟クンにとって、年長組はあこがれの存在であり、一緒に遊ぶなかまでもあったのでした。

幼稚園が終わると預かり保育へいく子ばかりの年中組とちがって、年長組の子たちはその後も一緒に遊べる友だちだったのです。

大切なお兄さんたちを見送ることになった弟クン。

特に仲良しだった子たちに手紙を用意しました。

そして卒園式当日。

早めに幼稚園に行って彼らが来るのを待っていた弟クン。

ところが一人目が来てもモジモジしてわたしに行けず、私が代わりにわたしにいくことになりました。

そして二人目。勇気をもってふりしぼって近づき、かぼそい声でなにか話して手紙をわたすことができました。

卒園式は神妙な顔つきで参加。ときどき目をこすって、涙をふいていました。

弟クン。後で聞いたらお兄さんたちとお別れするのがさみしかったみたいです。

そりゃそうだよな。

幼稚園のあと、いつも一緒に遊んでたもんね。

「お兄さんたちのどこが好き?」

と聞くと、

「遊んでくれるところ」

と答えてたもんね。

お兄さんたちも「弟クンと別れるのがさみしい」と言ってくれてたそうです。


元気にすくすく、初対面の子でもなかよく遊べる弟クン。

娘の同級生たちとも、娘以上に仲良くなってしまう弟クン。

娘の話をするときは心配なことが多いけど、弟クンのときはいつも大笑いです。

だから安心しきってました。

でも、お兄さんたちとの別れはさみしかったよね。

つらかったよね。

はじめて弟クンが悲しんでいることに気がついたよ。

来年度は幼稚園後も一緒に遊ぶお友だちはいません。


いつも最後まで遊んでたからさみしいよね。

ずっと「この子は大丈夫」と安心してたから、さみしそうにしてる弟クンをいとおしく感じたよ。