世界の首都ローマ 帝国の遺跡を尋ねて~LA CAPITAL MUNDIAL~ | 俄仕込構想三秒のショートショート

世界の首都ローマ 帝国の遺跡を尋ねて~LA CAPITAL MUNDIAL~

我々は2007年12月26日、ローマに到着した。


***ローマ帝国関連の遺跡紹介***

1)アッピア旧街道


2000年のイニシエの時を経て今だ残るその街道を感じにいこう。

ローマ中心部から歩いて1時間半ぐらいかな?

行くまでの道は歩道が非常に狭く,直ぐ横を多数の車がビュンビュン通るのでなんか肩身の狭い思いをするかもよ。

バスでも当然行けるが、歩きたかったのさ。

ローマ帝国圏に張り巡らされた高速舗装道路をローマ重装歩兵団が進軍していく姿を想像しました。

今はガタガタになって道の脇には街路樹(ローマ街道に街路樹はご法度。)などがある始末だが、依然としてその機能美とローマン魂はそこに健在です。


「全ての道はローマに通ず。」(日本は除く。)



2)カラカラ大浴場



全てのローマ帝国圏内に住む住人にローマ市民権を与えてしまった皇帝カラカラが作った大浴場。

なんとも大きく壮大な浴場じゃありませんか。

でも思ったのがこれって興味の無い人からすればただの廃墟。

だが僕の頭の中には多数のローマ市民が午前中に終えた仕事の疲れを癒すべくこの浴場に集い、その声が高い天井にコダマする、湯気がたちこめている、入り口の方が騒がしい、皇帝も一風呂浴びに来たらしい、そんな風景が横切るのだ。

古代と言うとどうも人々が、こ汚い格好で匂いもよくないイメージがあるがそれは中世の話。

この時代の人は毎日お風呂に入っていたから臭くなかったと思う。

因みにキリスト教徒は風呂にあまり行かなかったらしい。

ってことは体臭がローマの一般人に比べきつかったのかも?そんなのも当時の差別につながったと考えられる。

結構理由なんて単純なところから来ていることが多い。


ローマ街道と並んでローマ帝国には欠かせない公共浴場でした。(風呂は入ったか!?歯磨けよ!また来週!)



3)コロセウム



正直あまり好きではないローマ帝国の部分である。

ネロが生きたままのキリスト教徒をライオンに食べさせた場所であり、トライアヌスがダキア(ルーマニア)の敗残兵を剣闘士と戦わせ見世物にした場所である。

言ってみればローマ帝国の臭い部分である。

人間で言えばケツノ穴みたいなところであると思う。

現代の一般欧米人のローマ帝国感といえば残虐、侵略、異教徒弾圧などと暗黒の部分のみが焦点にされ、イメージはよろしくない、ハリウッド映画で一つとして帝国を良く描いた作品を見たことが無い、ローマ帝国はしばしばキリスト教徒を弾圧したし、更に後年ヒトラーがローマ帝国の様式を真似たこと等も相まって、その評判はさらに悪い。

がだ、帝国が一人の人間だとして、ケツノ穴だけ見るのはどうか?

僕は一人の人間としては非常に素敵な人間だと僕は思っている。

仮に臭い部分のみ見る見方を常に導入するなら、アイドル歌手だって臭い人間に成り下がってしまう。

だれでもケツノ穴は在るのである。

奴隷達が戦わされ血が飛び散るのを喚起とともに楽しんだ古代ローマ人の暗黒部分それがここコロッセウムである。



(つづく)