浅倉透のGRADコミュを見てからこいつは凄いと思ってましたが、LPが実装されてやっと自分の中である程度納得のいくGRAD考察が出来たので久しぶりにブログ書くかーと。今更感ありますが...

 

 

本文を書く前に、GRADを見たときに最高のコミュだし、シナリオライターのすごさにビビりました。まじでどういう思考をしてるんだろうか...

と思いました。コミュを見ていない人は本当に見ることをおすすめします。個人的にはGRAD編の中で透のシナリオが一番好きです。

 

 

 

本文の前に以下注意点

浅倉透のGRADだけでなく様々なシナリオのネタバレも含みますので注意ください。

個人的な感想及び考察なので拡大解釈が含まれるかもしれませんので注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

以下本文です。

 

1. GRAD編

1.1 「鼓動」

 

透は学校のカリキュラム発表会で、身近にある湿地に焦点を当てて生態系を学ぶというテーマのナレーション役(発表役)をクラスの人から任されたと言います。少なからず仕事料として300円をもらうので透はそれに応えようとします。

それを聴いたプロデューサは「GRADのことも忘れないで」という旨のことを透に伝えます。しかし、透は学校のカリュキュラムで学んだ生態系について思い起こします。湿地において食物連鎖は植物プランクトンから始まり、その植物プランクトンを最初に食べるのは動物性プランクトンであること...etc

 

プロデューサは透の「ミジンコってさあるのかな、血。例えばミジンコ。ある?心臓」という言葉にびっくりします。突拍子もないことを尋ねられ困惑していたプロデューサを見てたいた透は、「うんって言ったよ」「ちゃんとやる」と言い、GRADも並行して頑張ることをプロデューサに伝えます。

そして透は帰宅の中、「どきどき、してるかミジンコ」と問いかけミジンコについて何かを思っている様子。

 

1.2 「携帯が鳴ってる」

このコミュはハートマークのイラストから始まります。透のGRADではこのイラストが何度も出てきます。

また、学校でのクラス委員長との回想とプロデューサとの会話が交互に行われる描写が増えていきます。

 

透はナレーションをクラス委員長に任されたことを回想しており、同時に、リハーサル時にイベントで共演した大物DJの後ろに写り込む赤ジャージを着てピースしている透が話題になっていることをはづきさんからプロデューサと共に連絡を受けます。

SNSでは「後ろ誰 めちゃくちゃ可愛い」「奇跡の赤ジャー」などと拡散され、一つも投稿していないのに透のSNSのフォロー通知がどんどん鳴ります。

一方、クラス委員長との回想では、透は「浅倉さんに読んでもらいたい」「浅倉さんの雰囲気がきっと、とても合う」とナレーション役をお願いされ、透は学年で頭の良い「偉い人」である委員長にわざわざ任されたことに驚きますが、その大役を300円で引き受けます。

また、委員長から「浅倉さんは忙しいからあまり負担が掛からないようにする」と言われ、透は何か引っかかるところがあり、委員長に「忙しいじゃん、委員長のが。勉強とか」「どうやってなるの、2番。あれ、1番だっけ」と言います。ここで勉強を頑張っている委員長から、透に何かに向かって頑張る人=偉い人という意識があることがわかります。

委員長は透からの言葉に謙遜し、逆に「だって、どうやってなるの...その....アイドルって」と質問します。透はこの質問に動揺してしまい、委員長に「なったていうか、なってないかも?」「息してるだけで」と答えます。この透と委員長のやりとりの中で、透は自分自身がアイドルなのにアイドルをしていないという強い違和感を覚えているように見えます。アイドルをなのにアイドルをしていない...ただ息してるだけ....

先ほど記述したように、透のGRADではハートマークのイラストが何度も出てきており、クラス委員長との回想でもSNSで話題になるシーンでもイラストが挿入されます。前者は「鼓動」「心臓」での意味で挿入され、後者は「SNSのいいねや通知」を表しています。この描写、前者の方が頻度が高く、「委員長に任されたナレーションのお仕事」の方が鼓動が高鳴る、つまり重要であるという表現だと思います。

また、透はフォロー通知が鳴りやまない状況を「アイドルみたい」と言います。透が思う偉い人であるクラス委員長からナレーションの役を任される理由の一つに、透がアイドルだからというのもあると思います。しかし、透は自分がアイドルなのにアイドルしていないと考えています。そこには自身と他者にギャップがあるように思えます。そんな中で起きたフォロー通知が透にとっては仮にもアイドルであることを納得させてくれる一つの事柄だったように思えます。しかし、透自身は何もしていないままです...

 

1.3 「息してるだけ」

SNSの件で透は話題となり出演の依頼が多くなります。そんな中、透はとあるラジオ番組に出演します。

 

ラジオ番組に話題の要因となった赤ジャージ着て、ラジオでもピースをしたり、台本の流れではない行動をしたりします。その透の自然体でゆるい振る舞いがラジオ関係者にウケます。スポンサーも気分良くしてくれていますが、プロデューサは少し不安になります。

帰りの車の中で、プロデューサは透に「無理に、請けなくていいからさ」「そうでなきゃ、ただのストレスになってしまうことだってある」「だから...透の気持ちが大事になる」と伝えます。

しかし、透はあまり納得せず「やってなくない?そんな心配されるほど」「しんどいって言ってた、めっちゃめっちゃ頑張るだって。2番になるの」「ないじゃんそういうの」「楽勝だから」と言います。やはり、この描写から透は頑張っている委員長に「凄い」と言われたアイドルを頑張っていない状態で出来ているというギャップに悩んでいることがわかります。また、コミュタイトルから「息してるだけ」というのは「ないじゃんそういう(頑張っている何かが)」「だからない自分は息してるだけ」ということだと思います。加えて、ここでは「ないじゃんそういう」=「心臓がない」と連想することができます。コミュ「鼓動」から頑張っている委員長を見て、透も何か急かす気持ちが出たんだと考えられます。

それを表すかのように、後日の撮影では、舞台監督から透は「赤ジャージの子」という表現で言われ、「アイドルをしていない浅倉透」のイメージが先行して世の中に知れ渡っていきます。これらの現状もより透の急かす気持ちを増大させたと思います。

 

1.4 「予選」

予選前に透は、プロデューサに対して「勝ったらさ、すごい?」「偉い?」と尋ねます。これに「凄いよ」「偉いよ」と答えますが、透は腑に落ちません。プロデューサもそんな透を見て心配になります。やはり透は何か悩みを抱えており、プロデューサは抱えている悩みを把握していませんが、何か抱えていることを察していることがわかります。

そして予選後、勝利した透は「偉い?」「凄い?」「頑張った?」と尋ね、プロデューサも同様に「偉いぞ」「すごいよ」「頑張ったよ」と答えますが、やはり透は納得しません。

透はプロデューサにこの予選に勝利したら「自分は凄いか?偉いか?頑張っているか?と誰もが認めてもらえるようになるか?」という悩みを解決するかもしれない問いかけをします。しかし、頑張っていないしアイドルをしていない状態で予選に勝利してしまい、余計に自身と他者の評価のギャップの溝に苦しんでいることがわかります。そんな状態で悩みを解決する問いかけをして返事をもらっても腹落ちることはないと思います。

 

1.5 「どうしたいのかとか、聞かれても」

ダンスレッスン中に着信があり、ダンス講師に「すみません、見ていいですか」「大事な連絡かもしれなくて」と言います。これは回想で、委員長とお互いの連絡先を交換したこともあり、透の中でナレーションのお仕事が本当に重要なことを表していると思います。

しかし、マナーモードにするようにとダンス講師を怒らせてしまいます。また、ダンス講師はプロデューサにもGRADを勝ち抜くことは難しいと言い、「そういうキャラだって、ちやほやされているんでしょう?ダンスのスキルなんて、いらないんじゃないかしら」と告げます。透の自然体でゆるい性格が悪い方向に出てしまい、透の気持ちが全くダンス講師に伝わっていません。

さらに、ダンス講師は気持ちを引き締めてもらうために、レッスンをその場で取りやめて河原コース100周して出直すよう透に言います。恐らくダンス講師も気持ちを引き締めてもらう強い表現として河原コース100周を言ったのだと思います。しかし、透は真に受けてそれを実行しようとしてしまいます。なぜこんなこんな行動に出てしまったのか...

このコミュの回想の中で、透と委員長にはこんな会話があります。

透はアイドルという理由が含まれていたとしてもナレーション役を任せてくれたことに嬉しく思っており、その仕事を大事だと考えています。実際、ダンスレッスン中に連絡があってもそれに返信したいほどに。ダンスレッスンなどの今のアイドルの活動に関係する人達は「赤いジャージ」のような表面的な透しか知りません。一方で、委員長は学校での透を知っており、加えて、透と話す中でクールだけどしっかりと協力してくれる内面を知ってくれています。そのため透は、「即レスする委員長から、チェイン来たら」「委員長みたいに、めっちゃ頑張る」と委員長みたいにナレーション役もアイドルも頑張るという気持ちになったのではないでしょうか。

しかし、透はナレーションのお仕事だけでなくアイドルとしての頑張るに関する忠告を最悪な形で受けてしまいます。プロデューサは理解してくれないし、アイドルをしていない状況でGRADは予選を突破するし、他のお仕事も手応えがなく終わってしまう。そんな中でダンス講師に言われた誇張表現で透は、頑張るを証明出来る一つの行動だと考えてしまったのではないかと思います。河原コース100周はおそらくキツイけど、それは「めっちゃ頑張る」ことの一つであると...そこでも透は「ミジンコには、心臓があるか」と自分に問いています。

一方、プロデューサは透から連絡がないことを知り、透の自宅に行くが不在ということを知ります。プロデューサはダンス講師の言葉を思い出し、河原へ向かいます。プロデューサが透を見つけた時は、透は息を切らし「わからない」と言って倒れてしまいます。そして、今5周目であることをプロデューサに言い、「100周したらわかりますか」と告げます。5周したけど「ミジンコには、心臓があるか」はわからない...言い換えれば、「河原コースを5周走るというキツイことをしたけど、自身が心臓があるか(=頑張っているか)どうかわからない」ということだと考えられます。透は頑張るを証明しようとしましたが、こんな方法ではわからないと悟り、どんどん追い詰められていく様子が描写として表現されているように見えます。

 

1.6 「息したいだけ」

SNSの件以降フォロワーも増え、仕事が増加し、関係者の評判も上々な様子がわかるプロデューサの回想シーンからこのコミュは始めります。評判は「キャラがよく、いじりがいがある」「カメラの前だと絵になる」「存在感がある」といった内容で、表面的な内容が多いことや河原100周の件もあり、透がこのまま売れていくことに疑問を持つようになります。

また、透は発表会用に原稿を委員長から渡された時の会話を思い返しています。

回想の最後に「...なりたいの?そういう感じに」と委員長に質問していますが、これはコミュ「鼓動」でのミジンコでの自身への問いと同じように見えます。

ここで、場面は移り変わりバス停での会話になります。透は「事務所に寄るか?このまま帰宅するか?」という問いに「バスに乗って湿地に行く」という突発的で雑な返事をします。それを聞いたプロデューサは、「透、何か困っていることがあるなら」と心配します。

それに対し透は「『大丈夫だ』って言ってよ」と返事します。この言葉で、透自身がアイドルへどう頑張れば良いのか苦悩していることがわかると思います。これは、予選後のコミュで、プロデューサとの会話から不安などのマイナスな感情になった時、透が会話を遮って返事をする傾向にあることから考えられます。

そんな、苦悩している透に対しプロデューサは「いいぞ、行こう、湿地」と答えます。このプロデューサの返事にはWING編であった交換日誌の経験が活きていると考えられます。交換日誌は「透のことをわかりたい」という目的から行い、WING編コミュ「ちゃんとやるから」は、透とプロデューサが本当の意味で相互理解をするためには、プロデューサが『アイドルのプロデューサ』という仕事及び役割から外れ、世間体を考えることなく自然体で透に向き合うことが必要であるという内容だと筆者は考えています。この経験から、同じように世間の考えから外れ、透の冗談ともとれる発言にわざと乗っかってみたと考えられます。

そして、透とプロデューサは「川の水と海の水が混じりあう河口付近」という湿地に似た潟に来て、透はプロデューサに「走っても関係ない」「走らなくても、踊らなくても(頑張らなくても)ウケる」「大変じゃない、息してるだけ」という心情を打ち明けます。さらに、「のぼってる...って思ってたけど、わかんないや最近」と呟きます。

これはWING編での対比になっています。WING編ではジャングルジムでの思い出をプロデューサから聞いて、「今も、こここまでのぼってきて、そしたらプロデューサがいた」「てっぺん...近づいてるみたいな感じ」と言っており、GRAD編との対比により強い苦悩が感じられます。

また、透は「のぼる」という行動や過程をものすごく大事にしています。WING編のコミュ「嬉しいってこと」で「悔しいって、嬉しいこと?」とプロデューサに問う場面があります。これは、悔しい気持ちは「のぼる」ことで得られたことであり、WINGで負けたとしても本気で取り組み何か得られたことへの満足感が重要という考え方を透はしている(少なくともWING編では)と筆者は考えています。そんな、時として結果よりも行動や過程を重視する考え方をしている透が、「のぼっているのかわかんない」という旨の発言から、その行動や過程さえも定まらなくなり、どれだけ気持ちが不安定になっているのか読み取ることができると思います。

続いて透は、委員長の「食べて食べられて、どんどん太陽の命がつながって湿地を営んでるの...もちろん世界中がそう」という食物連鎖に関する言葉を思い出し、「いいよね、ここ...息してるだけで、命になる」と話します。透は「頑張っている」=「心臓がある」と考えていると記載しましたが、「頑張っている」=「心臓がある」=「命がある」とも考えることができます。しかし、「アイドル浅倉透」は頑張っていないと透自身は考えていて、自身には命がなく食物連鎖という流れから疎外されていると感じたと思います。アイドルのてっぺんを目指すには結果はどうであれ、頑張って本気で「のぼる」ことを繰り返すことで到達するものであり、その流れからも疎外されたと食物連鎖の事象とリンクして感じてしまった考察できます。

そんな透の言葉を聞いて、プロデューサは透の思いを理解し、「のぼってるよ、透はのぼりつづけてる。周りの人にどう見えようと」と言い、「頑張っているのかどうかってこと透が決めていいんだ」と言います。とてもシンプルな答えです。もともとアイドルと学業を両立しているのだから頑張っていないはずは無い。しかし、その頑張りを自身ではない誰かに認めてもらわないとダメという考え方になってしまったのが原因で透は悩んでしまいました。でも、プロデューサからの言葉を受けて透が行うべきことは透が思う「頑張る」をやるだけです。誰にも縛られずナレーションのお仕事とGRADを頑張るだけです。

筆者はこのコミュがとても好きです。バス停での過去の経験から得た世間体等を気にしないプロデューサの行動や、透が実は人間臭い悩みを持っていること。また、透とプロデューサがアイドルを目指す上で重要な言葉である「のぼる」を使いつつ、透の悩みをシンプルに解くプロデューサのセリフ。どれもシナリオライターの凄さを感じました。

 

1.7 「決勝」

決勝前の透はプロデューサに、「潟で走ってる時の息の音と今聞こえている会場の音が似ていること」を伝えます。潟で走った時に聞こえる命(心臓)の音と頑張ってパフォーマンスに向かう透の音、加えて、そのパフォーマンスを待つファンの声援の音が似ていることで、アイドル浅倉透は世界の流れから外された存在ではなく確かにここには命がある(頑張っている)ことを意味していると思います。

そんな透に対しプロデューサは、「透の海の中には、もう」「いっぱい、息してきてくれと」と伝え送り出します。

そしてGRADに勝った透は、「じゃ行こ、河原、あと10周」と言いプロデューサを驚かせます。透のらしい部分が出てきた感じです。

 

1.8 「泥の中」

最後のコミュはプロデューサが用意した顕微鏡?でミジンコを観察しているところから始まり、透はミジンコの心臓を見つけます。

また、プロデューサとダンス講師の回想シーンが流れ、SNSの件で話題となった熱も冷め、仕事も落ち着いてることがわかる描写がでます。加えて、「つかみましたから100周、走って」「彼女は、彼女の心を」とダンス講師に言います。これは、本当に100周走ったかどうかではなく、悩みであった頑張りたいという心(気持ち)を掴んだという意味が大きく占めているのではないかと思います。このプロデューサの発言は透がミジンコの心臓を見つける描写と重なって表現されており、意図して使われていることがわかります。

次に、プロデューサの回想シーンが流れ、映像ディレクターに「捕食者」と評されたことがわかります。これは、今まで透は特別何かをしたわけでもないけど仕事が楽勝に終わってしまう、そういう稀有な存在であることを表現しているのだと思います。

続いて、透の回想シーンに変わり、カリキュラムの発表会が成功した様子が描写され、委員長から「ありがとう、読んでくれて」と感謝されます。これを受けて透は、「どんな形をしたのが、私って思われてもいい、どきどきしたいミジンコみたいに。そうやって、命のひとつになって...いつか誰かが食べてくれるそういう泥の中にいたい」とプロデューサに言います。透はクラスの一体感と共に発表会が成功したこと、その中でナレーション役を成功したことでクラスの一部として頑張れたという気持ちがあったのではないかと思います。委員長からナレーションを任せれた時に透は少し驚いたことから、透自身何かしらの疎外感に近い気持ちがあったのではないかと思います。それだけに、委員長から任されことを全うし成功させたことが嬉しかったんだと思います。

また、透は「どんな形をしたのが私って思われもいい」と言っています。これはクラスの浅倉透とアイドルの浅倉透での違いから出た表現だと思います。前者は、クラスの一部として頑張った透は、アイドルの時の捕食者ような存在ではなく一般的な学生としてどきどきしながら仕事が出来た...食物連鎖でいうミジンコのように。では、後者は何なのでしょうか?

映像ディレクターは透を全部のんで輝く「捕食者」のような存在と評しています。また、食物連鎖の中で頂点に君臨する動物は頂点捕食者と呼ばれ、代表的な動物として"クジラ""シャチ""カバ"といったものが含まれています。この中で透は"クジラ"に関する生態系の動画を見たとされる描写があります(下記画像「アジェンダ283」から)。

"クジラ"はあらゆる生き物を飲み込む生物ですが、その"クジラ"でさえ、死骸は別の生物の住処になります。

 

深海底は変化に乏しい世界だが、クジラの死骸の周囲や内部には、サンゴ、イソギンチャク、イカ、巻貝、ワラジムシなど、多様な生命があふれていた。オセダックス(Osedax)属の新種骨食海洋虫の場合は、内臓に住む共生細菌の助けを借りてクジラの骨に入り込んでいく。

 

 

あらゆる生物を飲み込む"クジラ"も死後は別の生物の命の糧となる食物連鎖の一部であり、ミジンコのように次に繋がる命と同じです。このことを動画や発表会で学んでいたとすれば、透が「どんな形をしたのが私って思われもいい」と言ったのが理解できます。誰にどう思われても、ミジンコであっても捕食者であっても、食物連鎖という世界の流れの一部の命であり、頑張れば成果が付いてきて、その頑張りも自分自身で判断していいと言えると透は理解したのだから。

 

 

2. 余談

コミュ「鼓動」等で出てきた「植物プランクトン」と「動物プランクトン」の話で気になったことがあります。それは、「天塵」での夜虫光は「植物プランクトン」と「動物プランクトン」のどちらなのか。

答えは両方とも正解のようです。

 

ヤコウチュウは、生物学的な分類系統においては、渦鞭毛藻と呼ばれる広義における藻類と最も多くの共通点を有する生物であるという点や、液胞と呼ばれる植物細胞においてのみ発達する細胞小器官が大きく発達しているといった点においては、植物の性質を備えた生物であると考えられることになるのですが、それに対して、鞭毛を用いることによって水中をある程度自由に動き回ることができ、触手を動かすことによって他の生物体を捕食することによって生活を営んでいる点や、光合成という植物を定義づける最も主要な特徴が欠けているといった点においては、それはむしろ動物の性質を備えた生物であると考えられることになります。

 

 

一方で、いずれか一方に分類しなければならないとき、「植物プランクトン」から「動物プランクトン」へ変化した生物であると記載があります。

 

ヤコウチュウは、本来は植物に区分される分類系統に位置づけられる生物でありながら、植物としての最も重要な能力である光合成という能力を失うことによって、現実的には原生動物に近い存在へと変化した生物

 

 

ノクチルのユニットテーマは「さよなら、透明だった僕たち」であり、ある状態から変化し別の状態になったことを意味するテーマです。また、ノクチルのユニット名は「chill out(落ち着く)」「Noctiluca scintillans(夜光虫)」から来ていると言われており、「落ちたついた状態(幼馴染)から透明でない(アイドル)状態に変化する」という意味だと考えることができます。幼馴染もとい学生の状態が「植物プランクトン」であるかは微妙ですが、透のGRADにあるミジンコと捕食者(クジラ?)と似た序列関係であると思います。透のシナリオライターとノクチルのシナリオライターが同一人物の確証はありませんが、イベントコミュを通して幼馴染という学生の関係であったノクチルが本来の意味でアイドルになっていくストーリーであることを透のGRADを通じて感じました。

 

 

 

 

 

 

 

以上感想及び考察となります。

かなり長文になり疲れました...本来はLPの話もしようとしたのですが、あまりにも長い&もう疲れた&時間が無いという理由から辞めました。LPの感想は余裕あったらで...

正直、透のコミュは理解できないことが多かったのですが、GRADのコミュを見てからは前よりは理解できるようになり、LPのコミュを見てからは文章化できるところも増えました。(PSSR「つづく、」今でも理解できませんが...)

この長文を読んで、透及びノクチルのコミュを見る手助けになれば幸いです。

 

 

 

今回は以上です。駄文失礼しました。