生まれるから死ぬ | 美しすぎる切り絵教室 横山夢(よこやまろまん)

生まれるから死ぬ



私は英国ビクトリアンがすきなんですけど、なんでそんな心惹かれるのか、ビクトリアンが現代文化にフューチャーされるとき、何故喪服や天使や死神や吸血鬼など闇モノと結び付けられるのか考えたこともなかったのですが、ビクトリア時代は華やかでとりすました表層の下に闇と密接した
文化を持っていたことを最近改めて知りました。


例えば遺髪を装身具にして身に着けたり、死亡した子供たちを生きているかのように装い一緒に写真撮影したり、生まれて間もなく亡くなった乳幼児を乾燥させて衣服を付けて手元に置いたり。(当時は乳児幼児の死亡率が猛烈に高かったそう)

それらを愛玩していたとしたらちょっと引くと思う人もいるでしょうけど、メメントモリ、「死を忘れるな」という観念の象現としていたみたいですね。当時のアートには欠かせないテーマです。


今まで「ふーん」とか「きれいー」とか思いながら眺めていた洋書の中の写真たちが実は死んでいる人を撮影したものだったと知り、自分の趣向がわかりました。


私は幼いころから「死」を常々意識して毎日暮らしているので、そういったものの正体を知りえない時にも何故か興味深く眺めていたのではないだろうか・・。