私だけ退院 | 美しすぎる切り絵教室 横山夢(よこやまろまん)

私だけ退院

産後、入院6日目になり、産婦人科の担当医に退院のための検診を受ける。

私は帝王切開なので、内診台に乗せられて縫合跡を診てもらう。


「う~ん。完璧キラキラ


と、執刀してくれた担当医は満足そうに言った。

「むっちゃキレイに縫ってある~。見て見て」と、一緒にいた看護士さんにも見せていた。切って治すタイプの医師らしい。


「次は一ヶ月検診ね」




子供をNICUに残し、私だけ退院することになった。

家に帰ると部屋の中に洗濯物が干してあった。カーテンは閉めっぱなし。破水した夜で時間が止まっているように感じた。



出産した私も大変だったけど、私が入院している間夫も大変だったのだ。ひとりでお店を切り盛りしていたのだから。



ようやくプライベートな空間で休めることになってとてもほっとした。

でもそれよりも子供と離れてしまったことが寂しくて悲しくてまた涙が出てくる。

だって、7日前まで片時も離れずに一緒にいたから。


妊娠している時はとても苦しくて辛かったけど、いつもいつも一緒にいたんだということに気が付いた。

離れていることがとても切なかった。