ユーミンの40周年記念アルバムを“流している”。

    

私がちゃんとユーミンを耳に届かせるようになったのは、80年代後半世間はバブルで、
それはそれは浮かれて恋沙汰事情はとてつもなく華やかだった。
でも、ユーミンは揺るがず、迷わず、嘘のない本当の恋を歌っていた。
恋に破れ、愛に裏切られ、カラオケで何度も泣きながら歌った。
その頃の私を純情だったと笑うことも出来るけれど、無防備でまっしぐらで不器用だったんだと思う。

ユーミンは私の感傷を誘う。

今大好きな人と聞いても、昔好きだった人と聞いても、自分の恋心と対面をさせてくれる。
どんな風に自分が恋に落ちるのかを鮮明に唄ってくれる。
だから思う。
純情でまっしぐらで、無防備で恋に落ちようと。
不器用で、へたくそで、格好つけずにいようと。
そんなことよりも何よりも、恋する気持ちの方が人を輝かすとユーミンは歌っている。

$エッセイスト料理家ROMAKOの『好きな人と好きなモノを好きな時に好きなだけ食べる』-ピーマンの佃煮


そんな気分が後押ししたのか、純情でまっしぐらで、無防備で不器用で、格好がつかないピーマンの佃煮を作った。
きっとばぁばの時代から変わらないレシピは、女たちの恋が深まったら時、必ず相手に振る舞ってきただろう思う。
何も飾らない分、気持ちが真っすぐに入るレシピだと、流れるユーミンに乗せてみたりするけれど、
こゆうとき、絶対キッチンが似合うユーミンなのに、台所という昭和のカホリを嗅いでしまうユーミンが現れて可笑しい。

だから日本の恋と、ゆーみんと。なんだと思う。