Ep.308 B 1994.11.14.OA


宇宙で何かが飛んでいる。


アンパンマンとメロンパンナは親鳥が卵をあたためていて、卵がかえるシーンを見ていた。

すると、何かが光って落ちてくるのを見る。それは町を飛ぶ。そのうちの一つが野原に転がり込む。

アンパンマンとメロンパンナが見つける。すると誰かの声が。キララちゃんだ。

「キララちゃん」

「キララちゃん?」

「星の国の女の子だよ」

「へぇ〜、私メロンパンナ。よろしくね」

キララ「よろしく、メロンパンナちゃん。(卵の周りを一回り飛ぶ)困った子、飛ぶのに夢中になってはぐれちゃったの。イタズラ卵ちゃん」

「キララちゃん、この卵の中にも赤ちゃんが眠ってるの?」

キララ「そうよ」

「うわぁ〜!聞こえる?イタズラ赤ちゃん。迷子の赤ちゃん」

「聞こえないよ、まだ卵だもの」

「聞こえるよ。ねぇ?」卵が光り出す。メロンパンナに反応しているのだ。

キララ「聞こえたみたいね」

「私メロンパンナよ」なんと、卵は光りながら笑い出す。

「笑ってる!赤ちゃんが笑ってる!」

「ほんとだ」

ここでキララちゃん、メロンパンナたちに日中は卵の面倒を見ることを依頼する。

「わかりました!昼は僕たちがちゃんと!ねぇ」

「うん!」

キララちゃんは卵の下に星の藁(?)を敷いてあげる。

「赤ちゃん、私が守ってあげるね」


翌朝。

子供達が卵を見に来た。

ピョン吉「すご〜い、これが卵?」

「そうよ、もうじき赤ちゃんが生まれるの」

ウサコ「赤ちゃんが?」

「私がお話しすると、お返事するんだから」

しかし、子供達には信じてもらえず笑われてしまう。

メロンパンナが困っていると、鼻に蝶々が止まり、くしゃみが出る。すると、卵もくしゃみの真似をする。

子供達はびっくり。

「真似した!真似した!赤ちゃんが真似した」

味を占めたピョン吉はおもちゃのラッパを取り出して吹いてみる。卵も真似をする。

子供達は大興奮。

ジャムおじさんたちも来ていた。卵の正体を知りたがるが、アンパンマン曰く、事情があり秘密らしい。

「赤ちゃん早く生まれてこないかなぁ」

雨が降る。レインコートを着た子供たちは葉っぱの傘で卵を守る。

「早く生まれておいで。そしたら一緒にかけっこしようね。それからかくれんぼも」

雨が上がり、メロンパンナは卵に読み聞かせをしていた。

「私たちずっとずっとお友達でいようね」卵は光りながら笑っている。

その様子を双眼鏡でばいきんまんが見ていた。

「なるほど!そういうことだったのか。ぐふふふ

バイキン城。

ドキンちゃんは目玉焼き作りに挑戦。が、失敗してしまう。

「おかえり、今日のおかずはなしよ」と帰ってきたばいきんまんに不機嫌そうに言う。

ばいきんまんはニヤつく。

「何?気持ち悪いなぁ」

「今夜は船より大きい目玉焼きを食べるのだ。いや、山より大きいひょっとして月より大きな目玉焼きだ‼️

ドキンちゃんはその話に食いつく。

「今夜は目玉焼きナイトだ!イエイ‼️


野原。

早速卵を盗むばいきんまん。花飾りも壊されてしまう。

卵のところに急行中のメロンパンナとチーズ、ばいきんまんが卵を盗むのを目撃。メロンパンナはチーズにアンパンマンに知らせるよう言う。


ばいきんまんは霧だらけの谷の中へ。ドキンちゃんはスタンバイ中。

「ドキンちゃん!落とすよ」

「アイアイサー!ドカンと割っちゃって!」

しかし、卵は割れない。フライパンの上で2〜3回跳ねたあと、逃げ出してしまう。

ばいきんまんは卵を追いかける。

そして、とうとう行き止まりで卵を追い詰めるばいきんまん。

メロンパンナとアンパンマンが追いつき、アンパンマンが止める。

「やめろ!ばいきんまん!この卵は星の国からやってきた大切な卵なんだ!」

「邪魔するな!オレ様は世界一でっかい目玉焼きを食べたいんだ!」

アンパンマンを跳ね返すが、アンパンマンはアンパンチでフライパンを破壊。

しかし、破片が卵に!

「あっ!しまった、卵が」おまけに顔も歪まされてしまった。

「赤ちゃん!どうしよう卵のヒビは変色してしまっている。

メロンパンナはばいきんまんから卵を守る。と、アンパンマン号がノーズパンチで不意打ち!

バタコさんはアンパンマンに新しい顔を投げる。相当用意周到!

ばいきんまんがもう一度顔を潰そうとするが、その手は桑名の焼き蛤。そんでもっていつものごとくアンパンチでやられてしまう。ドキンちゃんに拾われるというww

「赤ちゃん!私の赤ちゃん。お返事して」

「僕がもっと注意していれば

「ジャムおじさん、なんとかならないの?」

「う〜ん、なんの卵かわからないと」

「もう一度元気になって!約束したじゃない。かけっこしようって。絵本も読んであげるから。お願い

キララ「泣かないで、メロンパンナちゃん」

キララちゃんが現れる。

メロンパンナはキララちゃんに謝ると、泣き出す。

メロンパンナを慰めるキララ曰く、これは星の卵で、丘の向こうの湖に卵を運んで欲しいとのこと。

言われた通り、アンパンマンとメロンパンナは卵を湖に運ぶ。

キララ「ここへゆっくりそ〜っと下ろして」

卵、入水。

キララ「さぁ!目を覚まして」

キララちゃんがステッキをかざすと、ヒビは癒える。フライパンの破片も消えてしまう。

キララ「さぁ、出ておいで!卵たち」

湖から複数の卵が出てくる。


『星に願いを』が流れる。


そして、卵から星の赤ちゃんが生まれる。キララちゃんに群がる。が、星の国に帰ろうと言うキララちゃん。

「えっ、行っちゃうの?」

すると、メロンパンナが育てた赤ちゃん星がメロンパンナの元へ。

「うわぁ〜、赤ちゃん!私の赤ちゃん」赤ちゃんに抱きつくが、すぐに行ってしまった。

キララ「さぁ!星の子よ!」

星の子たちは帰って行く。

キララ「さようなら〜、みなさん!」

アンパンマンたちは挨拶するが、メロンパンナは黙ってしまう。

しばらくすると、星座が現れる。

「うわぁ〜」

「新しい星座だ。これからも会えるよ。ああしてメロンパンナちゃんをいつまでも見守っていてくれる」

「そうね、晴れた夜空を見上げればいつでも会うことができるわ、よかったね、メロンパンナちゃん」

「うん!」笑顔になる。

一行はいつまでも星を眺める。


『星に願いを』が終わる。