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 満足を求めるあまりに、不満に陥るという事もありうる。ちょうど薬にはまっていくジャンキーの様な感じだろう。人間はひとつの快楽に慣れると、もっと刺激の強いものを欲しがるようになる。満足すると思ったことがそれ程でなかった場合(不発に終わった場合)もまた、不満に陥る。宮台真司の主張していたまったり革命も結局は失敗に終った。満足を求める事そのものに不満の原因が含まれているような気がしてならない。満足する事よりも大事なのは、不満を克服する事ではないだろうか? 人間の負の感情の最たるものに絶望がある。人間は絶望しなければ、生きていけるし、やがて満足に到達するのではないだろうか? たとえホームレスになろうと、障害者になろうと、絶望さえしなければ、未来への道は開けてくるはずである。

 逆に、同じ状況でも、絶望したとたんに人は終わる。バブルで大金持ちになった会社社長が、会社が倒産した途端にショックで自殺してしまったということがあったそうだ。「社会的転落」というのに人間は弱いみたいだ。過去に支配される面が、少なからずあるようである。まあ、そこら辺は私の昔の記事、「ない方がいい前例」を観ていただければいいだろう。