著者: 日渡 早紀
タイトル: ぼくの地球を守って―愛蔵版 (7)
 
 「ここは夢にまで観た理想郷、なのにこんなに苦しいのはなぜだい?」

 人間にとって過去とは何なのだろうか? 通ってきた道、分析し未来のためのデータ、思い出、色々あると思う。粘着し不安になるくらいなら、ないほうがいい場合だってある。

貧民街出の少年がボクサーのチャンピオンになった。しかし毎晩昔のことを思い出して不安になり、隣に居た奥さんを殴って殺してしまった・・・という場合、過去は彼の未来まで奪っていってしまったのである。本作では、その過去がさらに昔にさかのぼり、前世まで辿り着く。本来、前世の人間がどんな罪を犯そうが、現世の人には関係ないはずである。しかし、わかるにつれて現世の他の人間は、彼の犯した罪をほうっておけなくなるのである。前世に犯した罪は現世の幸せまで奪っていってしまうのか・・・? ということを考えるにはいい作品です。

 で、下がその番外編。最近出ました。忘れたい過去がある諸賢は是非とも読むべし。

著者: 日渡 早紀
タイトル: ボクを包む月の光 「ぼく地球」次世代編 1 (1)