父のことを書き出すと 多分本が一冊くらい書けそうなので
ちょっとしたことを つぶやき程度に。


子どもの頃
お父さんみたいなカッコいい人と結婚できて
お母さんはなんて幸運だろうと思っていた。

自分が大きくなったら 果たして
お父さんみたいなカッコいい人と巡り会えるだろうかと
心底心配していた。



しかし



わたしも大人になり
お父さんみたいなカッコいい人と結婚すると
かなり大変だということに気付き始め
それはおおよそ確信に変わり


つまり


ニヒルな男というのは
恋人にしたり 友だちにしたり 或いは 上司にしたり
というのでは
そりゃあ素敵かもしれないが
夫にした暁には


揺らがない 達観する
喋らない 聞かない 抱え込む
飲む
吸う

寝る


…結構、大変だぁ、こりゃ。


思春期の子どもたちの問題に対してもそうであったように、
一般家庭が経験する様々の困難…
例えば、
自分たち自身やその親たちが年老いて行く中で抱える諸問題においても、
ニヒルである場合、
妻は結構、大変です。


お母さん、よくここまで(ひとりで、とまでは言わないけれど)
やってきたなぁ、やっているなぁ、と、
正直にそう思い、感心する。


しかし だからといって
お父さんを責める気になれないのは
彼が天性にニヒルな男であり
やっぱり カッコいい、というところを譲れないから。


彼の
揺らがない 達観する懐に入り込み
喋らない 聞かない スタンスに寄り添い
抱え込んでいるものを 吐き出せるような


わたしはそんな
飲み友だちであり ゴルフ友だち(弟子だな、正確には)であり
忠実な娘であり
永遠のファンでありたい。


ニヒルな夫が 妻には話せない本音や弱音を
飲み友だちで ゴルフの弟子で 忠実な娘であるわたしに
語ってくれるとき
永遠のファンとしては
ちょっとした優越感を味わって 
同時に
その孤独に、ちょっと切なくなって、
でも
そうやってバランスをとっていくのが
わたしたちの家族の形なんだなぁと
思うこのごろです。


ダディ大好き得意げ


でもやっぱり大変だから
お父さんみたいな人とは、
「絶対」結婚しないけど!!