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終戦の日だということは、
日付が変わったときから気づいていて、
でも、生活のあれこれの中で、
うつらうつら。

ある種の団体の車が通り過ぎて、
彼らの意味とか、
わたしの意味とか、
考える。

いや、意味なんて、
大してあったものじゃない。

ただ、そのときから、
これだけの時間が経った、
という、ことなのだ。

こんな日の朝一番から仕事をする気にはなれず、
とりあえず先延ばしにして、
ひとり映画を観に行った。

友だちとは何か、
なんていうテーマのフランス映画。

パトリス・ルコント監督の、
地味な地道な、
人間の、
なんてことない日常の、
重大な、
人と人との、
つながりについて。

いわゆる、
近代社会の、
物質と孤独。

例えば、
「平和」な日常が、
危機にあるとわかったときの、
焦りについて。

朝10時の映画館は、
あまり人もなく、
そういえば、
こんな時間に映画館に来たのは、
初めてかもしれないと思いながら、
サンダルを脱いで、
静かな、静かな、映画館で、
静かに、スクリーンを、見つめる。

こんな、単純な豊かさがある、
夏の日が、
続いていきますように。

わたしにも、
あのひとにも、
あなたにも、
だれかにも。