ミュージカルWicked!のCDを聴いていて、
今日、なぜかこの歌詞が、ひっかかりました。

"We (you) deserve each other."

単純に言ってしまえば、
「わたしたち(あなたたち)お似合いだわ」
っていう、そういうフレーズなのでしょうが、
そういえば、
そういえば。

ある一組の男女、について、
こういう風に、
多少なりとも誇らしげな、憧れの含まれた響きをもって、
カップルとして成立している様子を、
会社生活が始まって以降、
あまり見たことがないし、話したことも、聞いたこともないな、と、
妙に新鮮に思い出したのでした。

例えば中学校のとき。

手の届かないような素敵な男の先輩が、
これまた美人な女の先輩とつきあってて、
全校生徒が、そのカップルを公認するような。

例えば高校のとき。

クラスの、ちょっと大人びた雰囲気を持ってる女の子が、
隣の男子校の、通学路で人気だった男の子とつきあっていて、
クラス中の子が、そのカップルをうらやむような。

例えば、『赤毛のアン』の、
アンとギルバードのような。

ポジティブな「お似合い」を、
自他ともに認めているような「お似合い」を、
このところ、感じたことの、ないような。

会社にだって、
社内恋愛とか社内結婚とかあふれているし、
或いは、
奥様とか旦那様に、直接的/間接的にお会いする機会も、知る機会も、あるのですが。

あまり、
「そそられない」のは、
それは、なんでかなー?と、考えてみたりします。

会社では、あまりにみんなが闘志を燃やしていたり、
政治に身を焦がしていたり、
或は、自分を隠していたりするから、
そもそも人そのものとして、憧れを抱きにくい…とか?

仕事の結果で、その人を見たりしているから、納得がいかなかったり、とか?

コンテクストの中に、自分とその人の関係を置いてしまいがちだから、
どうしても人格の前に損得勘定が絡んだりとか?

…書いてて悲しくなってきましたが、
とにかく、
「We (you) deserve each other」
って、
なんか誇らしげで、よい響きだなぁ、と思ったのです。

ただ、それだけ。

つまるところ、カップリングというのは、
最強のプライベート化であって、
わたしがどう思わなくても、
本人たちがそう思っていればいいのかもしれないし、
まわりがどう思っても、
わたしがそういう誇りを、持てればよいのかもしれないし。

でもなんだか、
やっぱり、
自分たちも、まわりも、
そのふたりに対するトキメキ、
みたいな、ある種の「スパイス」を持てた方が、
本当は面白いんじゃないかと、
楽しんじゃないかと、思ってみたりします。

そうしたらもっと、
オトナになっていくことに、
希望が持てるんじゃないかな、と思ってみたり、ねぇ?