先日、ヒサ絵嬢のワンマンライブで横浜mint Hallへ参りまして
今回は「23℃喫茶」の周年も込みのありがたい企画でした。
恒例となりつつあるが、「ヒサ絵+横浜mint Hall」の公式には
一筋縄ではいかないトラップがあると、いつも構えているが
予想通りの「落とし穴」が各所に散りばめられていた。
しかし目を見張るのは、その罠の種類が年々更新されていることだ。
もちろん、ベタな「落とし穴」もちゃんと仕掛けてあるが
お客さんも含め、仕掛けられる側として
「どうせ次の罠はこうでしょ。。。。」という予想を置いているのに対して
毎年、違う形で裏切ってくる。
私は「主役」として、何度か単独公演をしてきたが
こういう「ライブ演出」というのは「演奏」によってでしか許されない
ぐらいの偏った考えを持っていたので、「新しい仕掛け」みたいなものも
「演奏」のなかで見出していくものだと思っていた。
そんな私の眼にびっしり付いた鱗を、彼女は毎年ごっそり剥がしていく。
彼女がよく口にするのは「楽しかったか否か」という内容。
出す側、受ける側に関わらず、個人的に音楽ライブに求めるものは
「音楽の精度」だったり「迫力」「感動」を重きにしているが
彼女にとってもはやそれは当たり前であり、その要素にさらに付加価値をつけたい
という意思が垣間見える。
サービス精神というか、「笑顔で帰ってほしい」という
オーディエンスへの思いやりが半端ないですね。
その境地に立てているのは、やはりサポート陣への絶対的な信頼感でしょう。
私以外のサポートは全員関東のミュージシャンなので
リハーサルは当日の限られた時間でしか出来ない。
サプライズのメンバーさんはそれすら出来ない状態でぶっつけ本番だし。。。
パッと見はかなり乱雑に扱われているようにみえるが
一人一人しっかりフィーチャーしていて
どのメンバーもしっかり印象に残るよう配慮されている。
そして、余計な味付けをしなくても確実に響く「楽曲」に対しても
何の疑いもなく信用しているだろう。
ここがブレないって意外とすごいことだと思う。
演奏陣が沢山いれば、楽曲に対しての味付けをどんどんしたがるし
それによってさらに良い作品として昇華されると思いがちだ。
もちろんそういうアプローチも決して間違いではないし
「音楽」としては真っ当なライブプロデュースだと思う。
信用しているからこそ、音楽的な口出しをほとんどしないのでしょう。
自分自身、サポート陣、楽曲への「信頼」
お客さんへの「思いやり精神」
その絶妙なバランスが音楽というものを「エンターテインメント」へと変化させるのだ。
ヒサ絵嬢は「ライブ」というより「町のお祭り」のような
「美しさ」だけでなく「人間味の全て」をさらけ出し
皆にワクワクさせるようなひとときを提供しようとしてるのだろうと感じる。
だからこそ、こんなタイトなスケジュールでも力を貸してくれる仲間がいるのだろうし、それが楽しいから途切れることなく継続され
じわじわと輪が大きくなっているのだろう。
幾度となくご一緒させていただいてる身ではあるが
そして、こんな感じで以前も綴ったことがある気がしているが
それを更新してまだまだ底が知れない方である。
この日は配信にてアーカイブがあるので是非ご覧ください。
あまり詳しいことは言えないので、あなたの眼で確かめておくんなまし。