誰でもお店にいけば、基本的には有人のレジにて清算を済ますのだが
掛けられる言葉は
「いらっしゃいませ」
「~円になります」
「ありがとうございました」
この3点で、何の文句もない買い物をしているが
最近、とある弁当屋で買い物をした際
「大変暑い中お越しいただきありがとうございます、いらっしゃいませ」
「~円になります」
「お気をつけてお帰り下さい、ありがとうございました」
レジを担当していたのは、母親ぐらいの年齢のご婦人だと察する。
このやりとりをくらった私はすごくドキッとしたというか
心に潤いを注がれてるというか
繁忙な時間帯で、他に待っている人がいるにも関わらず
このような言葉を掛けてくれるご婦人。
この店には何度も伺っているが、こんな風に接客してくれた人はかつていない。
付け足す言葉がいちいち優しい。
店の種類にもよるだろうが、レジ業務においては最低限の言葉で十分成り立つし
逆に、それ以上の言葉なんてのは「無駄」とさえ捉えられてしまう。
とにかく自身の労力のコスパだったり回転速度を上げることを第一に考えるだろう。
「機械的」にした方が自他ともに効率は良い。
彼女は特に急くこともなく、マイペースにしている。
そして、業務用語に足された言葉の「添え方」が素晴らしい。
店から与えられた言葉でなく、彼女自身が心から思ってるだろうなという言葉を
さりげなく添えている。
それは「愛想」とか表面的なものを越えて、ダイレクトに胸に響いた。
それがゆえ、こちらが一層温かい気持ちで店をあとにすることが出来る。
おそらく彼女は「一期一会プロ」なのかもしれない。。。
レジ業務は過去に経験があるが、なかなかにご婦人のような余裕がない。
そして最大の壁として「人見知り」というウィークポイント。
知らない人に優しさを添えることすら恐い。。。。
しかしながら、この「心添え」は見習わなきゃなと。
なかなかこの境地に辿り着くのは至難の業だが
あの弁当屋のご婦人ぐらいの年齢には
言葉に心を添えることが出来るダンディズムでいたい。