筋膜という言葉も一般的に知られるようになってきていると、最近感じます。


筋膜リリースを受けました、という方も増えていらっしゃるようですね。


こちらにいらっしゃっる方は、受けたことのある筋膜リリースと全然違った、なんていってくださいますが、何が違うのでしょう?


もしも、カラダを物質のようにとらえていたら、縮んだ筋膜は、ギュ~っと伸ばすもの、と考えるでしょう。筋膜という言葉が浸透すればするほど、最近では物を伸ばすように考えている施術者が増えているのではないかと思います。


外部のワークショップを補佐した経験がありますが、そこに参加されていた理学療法士の方々が、必死になって筋膜を伸ばそうとしているのを見て、驚かされたことがあります。


しかし、それは違います。



カラダを生きている有機体として捉えると、全然違ってきます。


筋膜を通して、生き物としてのカラダとコミュニケーションをとる、という考え方になるからです。


筋膜は、伸ばすよりも、方向と深さを与えてあげると、カラダが許してくれる範囲で自然に伸びてくるのです。


あえて受け手にカラダの感覚に気づいていただくために、深く圧をかけることもありますが、ギュ~っと膜を引っ張られるような痛さはありません。


それに、コミュニケーションをとっていたら、必要以上に引っ張るような圧をかけ続けるようなことはしなくてもよいのです。


そして、コミュニケーションはカラダとの会話なので、今どんなふうになっていて、どのように変化していっているのかを常に感じながら進めるので、それを伝えることもできるはずです。


感情が伝わってくることもあります。


その人がしている動作から、力み具合も分かります。


なぜ、カラダがそのような力みを生み出しているのか、を探っていくのです。


筋膜が伸張しない場所には、必ず原因があります。なぜ、伸びてこない抵抗があるのかを探っていくのです。


カラダの姿勢が原因かも知れないし、カラダの動作(遣い方)から来ているかもしれないし、心理的な葛藤や抵抗や、感情の停滞から来ているかもしれない。または、食生活の乱れからきているかもしれない。


様々な要因が重なっていて、筋膜が柔軟さや、弾力が失われた状態になっているのです。


こうして、カラダの声を聞けるようになることが大切で、目標とすべきだと思います。


自分の感覚を認識できるようになると、自分に何が起こっているのかを客観的に観察できるようになります。そうすると、古い習慣を変えることができます。


筋膜が縮み、癒着している原因をなくすことができるのです。


筋膜は伸びますし、溶けます。


しかし、一時的なリリースよりも、筋膜を縮ませる原因を知り、それを自分でも感知できるような意識を育てていくことが、何よりも大切なのです。