屋根があるところで寝れるって、幸せなんだ。


大学の頃に、夜中一人、田舎の山道でチャリンコをこぎながら思ったことがある。


あれは、富士山に登る前日だったなあ。


長野県の南アルプスから山梨県の富士山の麓へ、山の登りを一人自転車をこいで、道中痛いくらいの豪雨に打たれ、くったくたに疲れた日。


銭湯を見つけ、そこでしばしくつろぐも、閉店の時間になってしまった。


夜遅くにチャリをこいで、泊まるところを探した。


結局暗くて泊まるところが見つからなくて、山の中にあった病院の駐車場の一角に、テントを張って寝ることにした。


くたくたで、テントを張るのが精一杯やった。


それにしても、山で一人の夜は、不気味で怖かった。ただの野良犬さえ、怖く感じた。


野生動物がでたらどうしよう。緊張して気が張っていたけれど、疲れ過ぎていたのか、早朝まで眠った。


屋根を求めてさまようのは、ごめんだな。そう思ったのを覚えている。


ホームレスの人達はよくやるなあと思う。屋根のない寒いところで寝泊まりすると、体力を一気にもっていかれる。だから、雨や風をしのげる屋根があることは、大事。それが段ボールでも。


次の日早朝から、富士山の麓までチャリをこぎ、富士山への登山を開始した。


自転車を森の中に隠して、自転車道具を登山用具に持ち替え、富士山に登った。登山用具を持っての富士登山は思いのほか、しんどかった。途中、雨にも少し降られた。


体温が冷えると、疲れがどっとでる。


その日は富士山の山頂にテントを張って一泊した(普通は8合目などにある小屋で泊まります。禁止されていますので、よい子はマネしないように)。


日本で一番高いところで寝たのは良いが、、


その日の夜、富士の山頂で寒さの中、打ちつける雨と突風と、雷の音(下に聞こえる)で、死ぬんじゃないかと思いながら、疲れ果てて眠りについた。


自然は、なめてかかると痛い目にあう。


思ったのは、富士は観て愛でる山。間ノ岳から観た雲海に浮かぶ富士は、実に幻想的で感動した。登る山ではないなあ。


翌日にご来光を拝み、一気に下山。森に隠していたチャリに荷物を積みこみ、東京までチャリンコをぶっとばした。


うーん、学生よ、結局おまえは何がしたかったんだい?(笑


そんなアホなことをやっていたあの頃に思ったのが、屋根があるところに寝れるって幸せなんだぞ、ということ。


人混みは嫌だけれど、でも人がただいるだけでも、安心できているんだぞ、そう思った。東京へチャリをこぎ、近づくのがうれしかった。


駅のプラットフォームにマットを引いて、寝袋で寝たこともあったけれど、その時には人口物と、人がいたから安心できた。始発電車に乗る人達が変な目でみてたなあ(笑 


そんなことができたのも、学生ならではのことでした。


人間。おもしろい字を書く。なんで間?


人と人の間に在って、人は安心し、機能できるのだと思う。


自然の中で一人では、いざというときに何もできない。寒さや暑さ、天候にさえ勝てない。


人と人の間で、生きていられるだけで、実は幸せなことなんだぞ。


原点は、そういうこと。