ロルフィングの目的は、単にカラダの筋膜組織を解放することだけではありません。


溜まった癒着は、カラダの動きを制限しますので、手による施術は必要ですが、それと同時に大切なのが、「受け手に自意識を芽生えさせること」、です。


一度癒着が解放されても、無意識にやっている姿勢や動作、しぐさが変わらなければ、良い状態を維持することはできません。


何気なくやっているスポーツ、例えば、テニスやゴルフなどで、カラダが耐えられる以上の負荷を無意識に与え続けていることを棚に上げておいて、


「いやあ、カラダの調子が良くないんですよ。」


と言われて痛みをとっても、またスポーツの中で、耐えられる以上の負荷を相変わらずかけていたら、当然
カラダは痛み出すでしょう。


結局のところ、カラダの扱い方が、負荷の少ないように変わらなければ、根本的に問題の解決にはならないのです。


ですから、受け手に日常で、どれだけの負荷をカラダに与えているのか、という自意識、自覚を持ってもらう必要がどうしてもあるのです。


一方で、
施術者はカラダに触れたときに、その人が日常でどのような動作をしているのかまで、分かる必要があります。


ロルフィングは幸い、10回のシリーズを通して施術者に、受け手の全身の癖を感じる時間が与えられています。


カラダに触れると、クエスチョンマークが浮かぶはずです。


「あれ、この部分がこんなに固いと言うことは、日常で、趣味で、何らかの形で、力が入りすぎた状態でこの動作をしているはず。」


こんなことが分かる必要があります。


施術者が分からないと、受け手にどの動きを自覚してもらったら良いかは分からないからです。その機会を作れなかったら、負荷がかかるパターンが変わることはないでしょう。


クライアントが、カラダを楽に扱うための解決策が見いだせないうちは、そのパターンが変わることがないのです。


自分のカラダに何をしているのか。


どの姿勢のときに、どれだけ無理させているのか。


日常の何気ない動作で、どれだけ負荷をかけているのか。


そして、どのように立ったり、歩いたり、腕をあげたり、物を持ったりしたら、楽に動かせるのか。


これらのことに、具体的に自覚してもらうこと。自意識を持ってもらうことが必要不可欠なのです。そして、解決するための選択肢も持ってもらいます。


受け手が自立するには、まず、自分のカラダへの自覚を持ってもらうことです。


また施術者が自己満足で自分の仕事を終わらせないためにも、受け手に自覚を持って自立していってもらうこと。


自分に少しずつでも良いから、気づいてもらうこと。


この要素が、どうしても必要だということです。


そして、カラダだけでなく、心にも、自覚をもった意識、自意識が必要なのです。