骨には記憶があります。感情をともなったものや、伴わないものもあります。


ロルフィングのプロセスを通して他の箇所以上にどうしても動いてきてほしいのが、足の骨です。距骨(きょこつ)、踵骨(しょうこつ)、舟状骨(しゅうじょうこつ)、楔状骨(けつじょうこつ)、立方骨(りっぽうこつ)です。下は、足の裏からみた図です。


オステオパシーを学んでいると、骨のことが分かると思います。オステオパシーの手技でも骨が動いてくる感覚はありますが、今日はより深いところにある、骨自体の記憶です。


骨は筋膜によってグルグル巻きにされていますので、通常筋膜を解放していくと、骨も動いていきます。


他の箇所ならそれで大抵うまくいくのですが、この足の骨は、重力の入り口です。言い換えると、歩く度にショックを吸収しながら、前に進むための動作を、足から脚、骨盤へとつなげている大切な入り口なのです。


ですから、ロルフィングでは足のセッションが2回目にあります。ちなみにそれよりも順序が優先されるのは、1番目のセッション。


第1セッションは、人間のエネルギーを生み出すもと、呼吸です。生命エネルギーの源はやはり呼吸です。


話しが逸れましたが、もしも、この足の骨を使いすぎて、骨が疲れてしまうと、骨が有機物から無機物のようになっていきます。イメージとしては、生きている植物から、ドライフラワーになってしまう感じです。


サッカーや野球、またマラソン選手などのスポーツ選手に起こりますが、趣味でスポーツをやっている方や、長距離歩く方、ハイヒールを履く方もこのような状態になりやすいです。


一般の方でも、年齢と共にカラダの癖に気づきがないと、癖が深まり、それがカラダの負担となります。


私たちの足にかかる体重は、左右均等ではないため、片一方の足にはもう片方より負担がかかっています。それが何十年と続くと、これら足の骨に影響します。
 


足裏には、内側を縦に走る内側のアーチ、外側を縦に走る外側のアーチ、そして内側と外側を結ぶ横断しているアーチがあり、足を地面に着いたときのショックを吸収しています。


また、親指から蹴り上げた動作を脚の骨(脛骨)から大腿骨、そして骨盤、背骨へと伝えます。


その足の骨が疲れすぎると、アーチの機能が働かなくなり、ショックを吸収することができなくなります。


そうすると、歩いたり走ったりしているうちに、下肢の筋肉を始め、太ももや、体中にそのショックがストレスとして蓄積されることになっていきます。


足の骨がドライフラワーのように無機質になっても、人は歩き続けますから、知らず知らずのうちに、足の骨が吸収できなかったショックがストレスとなり、身体のあちらこちらにちりばめられることになります。


そういうことで、この足の骨を芯から解放することは、非常に重要で、時に非常に骨の折れる忍耐力と技がいります。


周りの筋膜を解放しただけでは、これらの骨は動いてくれません。


骨の芯に焦点を合わせ、
骨の生命力を引き出す技がいります。何十年もの間に溜められたショックを身体の外に少しずつ解放しながら、待って待って待って、少しずつ生命力を引き出していきます。


これは一度にはできませんので、ロルフィングの12回のセッションのプロセスを通してやっていきます。


骨には記憶があるといいましたが、それを感じることもあります。胸の骨が開かないときには、悲しみや怒りなどの感情がそこにあることもしばしばです。


骨は、体中の中でも、密度が濃い物質です。単に密度が濃いだけではなく、そこに閉じ込められているショックなどもまた大きいのです。


私のロルフィングでは、骨の状態もみていきます。この骨の健康な状態も、長い目でバランスの良い健康なカラダを考えると、重要なポイントになってくるのです。