⭐️父との時間⭐️

 

父は入院から

半年後、病院から

施設へ移りました。

 

私は毎日施設に

顔を出していました。

 

父がこちらの言う事が

分かって、

コミュニケーションが

取れることは

わたしにとっては

とても大きな救いでした。

(あくまで私の気持ち)

 

取り立てて

何かする事はなかったのですが、

それでも

手を拭いてあげるだけでも

「ありがとう」と

言われました。

 

「ありがとう」と

言ってもらえるほどの事は、

してあげられてないのでは。

と少し心が痛みました。

 

「ありがとう」と

言ってもらえるこちらが、

ありがとうと

思いました。

 

父が言った言葉で

忘れられない事があります

 

「知らない他人に

身体をあちこち

触られる気持ちが

分かるか?」

 

介護をしてもらう時に、

何かあったのかもしれません。

 

父は

いつも穏やかでしたが

その時は

ちょっと

機嫌が悪いように

感じました。

 

全く動けない状態なので、

意識がハッキリしていて

いろいろわかってしまうことは

逆に辛いことなのかなと

思いました。

 

複雑です。

当人にとっての

幸せってなんなのかな。

父に会うたびに

考えさせられました。

 

ひと時でも

心休まる時間があること。

それが母や私が

父に会いに来ている時間で

あったらいい。

そう思うことにしました。

 

父が亡くなるまで

一日1回は

涙がこぼれました。