改造
バイクは速くてなんぼのものだと考えていたあの頃はなるべく速く走れるようにハンドルをコンチハンドルに変えたりプラグキャップをハイパワーに変えたり色々してみた。
所詮は原チャリなんだけど、いかに小粒なバイクでデカイ奴をブッチギルか等と今となっては馬鹿らしいことを結構真剣に考えていた。
ある日50cc自体にパワーの限界があると思い、行きつけのバイク屋にエンジンの載せ換えとか出来ないか相談してみたらウチはそう言う改造とかはやらないからと軽くあしらわれてしまったので諦めていると、しばらく後にバイク屋から「いつか話していたエンジンの話だけど燃焼室を広げて排気量をボアアップさせてくれる店があるけどどうする?」と連絡があった。
「はい、やります。」と即答した。
50ccから65ccに排気量は変わるけどエンジンの外観は50ccのままだから捕まらないよ、との話だった。
当時は排気量を上げて役所に申請するにも色々と手間暇がかかり大変であったので登録は50ccのままでの改造となった。
エンジンをボアアップするまでにもわけがあってノーマルエンジンが一度焼き付いてしまい研磨しようという事になったのだ、どうせなら燃焼室を広げて排気量を上げたほうが良いと言う話になったのだ。
ボアアップして驚いたのが加速が段違いに向上してスピードも表示が90までなのが楽に振り切ってしまい100キロオーバーまで出るようになった。
エンジンをカサ上げしたらキャブレターの設定を変えないとならないのだが、これがノーマルのキャブレターのセッティングでバッチリ決まっていたのだ。
65ccにしてからは下手な中型二輪より速く走れるようになってコーナーで煽れるぐらいになった。
原付は車体が軽いのでコーナーでのコントロールもしやすいし中型バイクよりも速いスピードでもコーナーを回ることが出来たのでかなり楽しめるようになった。
この当時の原付は実に軽快にパワフルに走るものが多かった。ホンダのスクーター「ビート」には加速ペダルが付いていてかなりの加速をした。あれが本気で加速をすると付いていけなかった。 まるで彗星のようでもあった。ヤマハRZ50、カワサキAR50、ホンダMB50など個性的で魅力あふれるバイクが沢山存在していた。古き良きバイク全盛期であった。