うちの娘が幼稚園入園前、近所に仲のいいお友達がいた。 イメージ 1
 同学年になるとはいえ、4月生まれの娘と10月生まれの6か月
の差は生をうけてから日にちの少なさから可成り影響が大きい。
 当然、リーダーシップは我が娘がとることになるのだが・・・
 
 この二人、ほったらかしにしとけばメシも食わずいつまででも
遊び続ける。どんな遊びをしているのかは、二人の世界なので覗く
ことができない。閉めっきりの部屋からは囁きあう小さな声が、た
まに聞こえてくる程度で、「あ、居るんだな」とおもわせる。
 
 毎日のようにお互いの家に行き来して、当然のように部屋に籠も
る。当時の流行りとして「セーラームーン」の人形、尻尾の長いア
ライグマのようなキーホルダーなどが遊び道具であった。
 
 ままごと遊びでもしているのだろうか。
 気にはなるが、下手に覗いてヘソを曲げられもう遊ばなくなるこ
とが怖くてほおっておいた。
 なんせ、二人遊び中は両家とも家事に集中できてテキパキできる
ことからお互い助かっていたからだ。

 「二人はとても仲がよくて手がかからない。ほっといて大丈夫。」

 毎日、聞かされていた。「少し姉御肌の娘と、か弱い少女。」
 「ハイジとクララ」- そんな図式ができあがっていた。

 ある日、どうしても「二人のお部屋」のものを取り出さなければ
ならないことがあり、お断りをとり部屋を開けると・・・

 

 タンスの引き手のポッチに逆さづりになったセーラームーンとセー
ラーマーズ。大股開きのセーラーマーキュリー・・・ イメージ 2
 どんな遊びなのかは想像ができない。見つかった二人は悪びれる
こともなくお互い目くばせして微笑んでいた。

 そそくさと「もの」をとりだし「じゃぁねぇ~」と退散。

 二人遊びはなにごともなく再開され、小さな囁く声が聞こえてきた。

 幼稚園にいくころまで続いた二人遊びだが、
か弱き少女の引っ越しに伴い二人遊びはできなくなってしまった。
「あの儀式めいた遊び」は未だに不明である。


 本日、その娘が高校を卒業する。か弱き少女は薬剤師を目指してい
て、娘とメールで繋がっているらしい。我が娘も彼女の道を歩むべく
専門学校へ進む。気の利いた一言を贈ろうとしたが、言葉よりも「金」
がいいというに違いないからやめておく。