「危険な童話」阿刀田 高 (文庫) 新潮社
何気なく以前に買った文庫を引っ張り出して読んでみた。
「危険な童話」は、10編からなる短編集。 「危険」なのである。
同級会で40年ぶりに会った男同士の少年の頃の約束を描いた「茜色の空」は
その情景を思い浮かべられるような著者の筆致さに酔いしれているうちに、
ラストには・・・、阿刀田さんの作品は「ブラック」な魅力だと思うんだけど
こういうメルヘンをベースにされると背中が「ゾクッ」としますね。
「不意に暗転するメルヘンの世界、人間心理の狂暴な衝動を描く表題作」
と書評に書いてある。ぅ~~、除々に「怖さがこみ上げてくる」かも。
※「精神科医」と「童話」つながりで、なぜか今読んでいるのが
「診察室にきた赤ずきん」―物語療法の世界― 大平健 著(精神科医)です。
療法は伊良部さんとは違うけど(当然)、不思議に違和感もない。はちゃめちゃ感はなく
「童話」と患者の立場を重ね合わせ解決に導くのだが、どこかで「メルヘン」
のどんでん返しを待っている読み方は、大平さんには申し訳ない・・・
こちらは「小説」ではなく、心理臨床をやさしく解説した「お話し」なのです。