【六車奈々、会心の一撃!  〜オタクトーーク!!~】 



私はオタクの人の話を聞くのが好きだ。

何年前だったろう。

たまたま見た夜中のテレビ番組で、アイドルオタクが集まって会議をしていた。『理想のアイドルグループ』を作るのだそうだ。


では、アイドルオタクが考える理想のアイドルグループとは?

まず人数は、偶然より奇数の方が良い。

なぜだかわかるかい?

『V』の字になったとき、センターが目立つからだ。

なるほどーっ!

中でも五人グループは一番キレイに『V』になるそうで、理想のアイドルグループは五人に決まった。

メンバーでエースになるのは、やはりセンターに立つアイドル。センターの顔は、正統派が良いそうだ。そのかわり脇をかためるメンバーは、ツインテールのロリ系やクールな美人、ショートヘアのボーイッシュなど、それぞれキャラ設定をしながら並び順も考えて配置していく。


会議中は、初めて聞くオタク用語が満載で外国語を聴いているみたいだが、それぞれの説明を聞くと、これがまた面白い。

会議で話し合って決めたイメージをもとに法廷画家が五人の顔を描き、最終的にはそのアイドルグループがCGで登場した。

アイドルには何の興味も無い私だが、これはめちゃくちゃ面白かった。



つまり何が言いたいかというと、

『オタクの話はサイコー!』

ということだ。



オタクとは、つまり研究者。

自分の好きなことをとことん追求するからこそ、独自の発想とこだわりが生まれる。その世界観は、人を惹きつける。

興味のない分野でも、話が面白くて思わず引き込まれてしまうのだ。



かくいう私も、実はオタクだ。

『競馬オタク』であり、ここ数年は『カラダオタク』である。

カラダオタクとは、つまりカラダの仕組みがあまりにも良くできているために、知れば知るほど面白くて仕方ないのだ。



たとえば、メラトニン。

これは睡眠ホルモンとしてあまりにも有名だが、眠らないはずの植物からも発見されていることをご存知だろうか?

なぜ、眠らない植物に?

夢中で調べていくと、バクテリアまで辿り着いた。

諸説は色々あるだろうが、私が面白かったのは、この説だ。



約 35 ~40億年前というの太古の昔、地球上に誕生した初めての生命は、『シアノバクテリア』と言われている。

シアノバクテリアは、バクテリアでありながら葉緑素を持っていたため、光合成をすることができた。実は、地球上で初めて光合成をし、酸素を生み出したと言われている生物もシアノバクテリアなのだ。


シアノバクテリアの光合成のおかげで地球上には多くの酸素が放出されることになり、地球は大気中に酸素を持つ星になった。

そして様々な生物が進化の過程で生まれ、この酸素を利用してブドウ糖をエネルギーとして燃やし、今のような地球の環境になったと言われている。

だから私たちが生きているのは、この小さなバクテリア様のおかげなのだ。しかもシアノバクテリアは今も生きている生物であり、その生命力にも感動してしまう。



さて話を戻すと、シアノバクテリアは光合成をして酸素を生み出した。ところが酸素は不安定なため、ひょんなことから活性酸素をも生み出してしまう。


活性酸素は、体のサビの原因。活性酸素が増え過ぎてしまうと、どんどん体の細胞が酸化し、病気になったり老化したり、最終的には死に至る。

つまりシアノバクテリアは光合成によって酸素を生み出したが、意図せずその一部が活性酸素となり、自分自身の細胞を傷つけるようになってしまったのだ。



そこで、シアノバクテリアはどうしたか?

自身の体を進化させ、活性酸素をやっつける『メラトニン』という物質を作ったのだ。

従ってメラトニンは、地球上の全ての生物が持っている。眠る動物も、眠らない植物も、全てだ。

つまり酸素溢れる地球という星に住む生物はすべて、メラトニンを分泌させることで活性酸素からのダメージを防いでいるのだ。



ということは、だ。

ここからは、あくまで私の個人的な考えだが、、、。


メラトニンは『睡眠ホルモン』として注目を浴びたが、逆ではないか?

つまり本来の目的は、活性酸素をやっつけること。細胞の修復をすることこそ、メラトニンの目的であり役割なのだ。

そう思うと、眠る動物も眠らない植物も、地球上の生物が皆持っていることに合点がいく。



では、どうして動物はメラトニンによって眠くなるのか?

それは、効率の問題だ。

つまり体の修復を行うには、起きて動き回る活動時間だと効率が悪い。そこでメラトニンは、効率よくしっかりと体の修復ができるように、動き回る動物には『眠たくなる』という働きも生み出したのではないか?

動物を眠らせておけば、その間にメラトニンは集中してメンテナンスができる。成長ホルモンの分泌も促し、免疫機構を高めることができる。


実際、メラトニンには体温を下げる作用がある。体の中でメラトニンが増えると体温が下がり、眠りへと導く。

一方、メラトニン分泌が減少すると体温が上がり、体は活動モードになるのでスッキリと目覚めることができる。つまり体の修復作業が終わってメラトニンが出なくなると、体は目覚めてくるというわけだ。実際、全ての生物は眠ることで体の修復をしている。



ほらほらぁ。

やはりメラトニンの役割は、体の修復が目的ではないか。



とするとだ。

『睡眠』そのものの定義が変わってこないか?

我々は忙しいと、つい睡眠を削りたくなる。しかし睡眠は、単に脳や体を休めたり、睡眠欲求を満たすものではない。

体の細胞レベルでのメンテナンスタイムなのだ。

その証拠に、疲労や病気などメンテナンスが必要な時は、いくらでも眠れてしまう。逆を返せば、睡眠時間を削ることは、メンテナンス時間を削ることになる。



皆さんお使いのパソコンやスマホは、必ずアップデートしたり再起動するだろう。

それを怠ると、どうなるか?

メラトニンとは、まさにそれなのだ。



つまりメラトニンは睡眠ホルモンではなく、メンテナンスホルモンである。

眠っている間にメンテナンスをするのではなく、メンテナンスをするために眠らせているのだ。 

この違い、わかってもらえるだろうか?



え?そんなこと、どっちでもいいって?

いやいや、ここはめちゃくちゃ大事なトコなのだよ。まぁ、医学博士でも研究者でもないオタクのたわ言ではあるが、、、。


お!そこのアナタ、わかるわかると頷いていらっしゃる。ありがとうよ。さてはおぬしも、オタクじゃのう?



あぁ、素晴らしきカラダの仕組みよ!

私はその壮大さと緻密さに、感動すら覚える。

六車奈々の『食べる美人塾』は、カラダオタクの話が満載。

いつでもお待ちしておりますよ~(笑)




note:『六車奈々、会心の一撃!』

https://note.mu/nana_rokusha