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映画「ソフトボーイ」を観た。


マイナースポーツ漫画がボツになり、「野球漫画を描いてみたら?」とゆう流れになり、何か参考にしようかなと見つけたのがソフトボーイ。



公開されてることを僕は知らなかったんです。

「お!あった野球映画!ソフトボーイ?・・・・・ソフトかー。まあ、野球は野球だしな。観てみるかなぁ。ボーイズラブな映画だったら途中で帰ろ。」

とゆう感じで友人も誘って渋谷TOEIへ。

・・・・ガラガラだった。10人くらいしか入ってなかった気がする。

映画が始まり、ユルめなベタなギャグが連発される。こんなベタなギャグじゃうけませんぜ俺は・・・・。

・・・とか思ってるとその全てのギャグに、小学生の男子の観客がゲラゲラ笑っている。

なんせ10数人だから目立つ目立つ。

まぁ子供は笑うよね。とか思ってると女子高生の笑い声も聞こえてきた。

や、待て、おっさんもおばあちゃんも笑ってる。あ、オレ今笑ってもうた。

そんなこんなでクライマックス。

うるさかった小学生の声が聞こえない。笑い疲れて寝たのか。


・・・違う。



見入っているのだ。



小学生だけじゃない。

女子高生のグループも、初老の夫婦も、1人で観てるおばちゃんも、クールな友人も、俺も。


渋谷の雑踏のど真ん中にある、ガラガラの映画館の中の十数人が、明らかにあの瞬間、ひとつになっていた。

ひとつになって、佐賀の弱小ソフトボール部を応援していた。



あれこそが映画の魔法だと、今にして思います。その時は全然わからなかった。
僕も魔法にかかりまくってましたから。



映画が終わり、照明が点いた。

いつもクールに辛口批評をする友人が一言


「面白かったねぇ~!」


僕はもうなんか指でつつかれたらわあわあ泣きそうな状態で
「うん。ヤバい。今も泣きそうだもん俺」

とか言ってた気がする。


劇場を出ていく十数人。涙を拭う人もいる。


僕は思わず
「みんなでこれからソフトボールやりませんか!!」と叫びそうになる気持ちになったが飲み込んだ。

ソフトボーイのキャプテン、ノグチだったら言ってただろうか。



パンフレット買って映画館を出た。外は梅雨明け前の小雨がぱらついていた。



ありがとうソフトボーイ!ありがとう渋谷TOEIと十数人の仲間たち!


ソフトボーイみたいな漫画を描いてみたいと、心底思う。頑張ろう。