カーネーションは母の日の
なぜか定番。
何故かわからないままに
私も母に贈った。
決して親孝行の娘ではなかったけれど
母は唯々静かに見守ってくれた。
父がなくなってから3年一人暮らしだった。
転勤族だった父が終の住処に選んだのは神奈川の厚木の鳶尾山だった。
山々の景色が美しく空気も澄んでいた。
私は暮らしたことも生活したこともない家が実家になった。
仕事が忙しいこともあり子ども達だけで遊びに行かせたことも度々だった。
あの震災のすぐ後に母は肺がんの手術をうけ、3か月後に亡くなった、
あの震災は私の母の死とも結びついている。
大阪から厚木に行くのはとても不便だったが新幹線からみる富士山好きだった。
実家はさらに厚木からバスに乗って40分かった。
母の病院は実家からは遠く駅前のホテルに泊まり込んで看病にあたった。なのに一度家に帰ってまた、厚木にむかう電車の中で亡くなった知らせを受けた。
あれから11年。