[HRPニュースファイル350]ヒッグス粒子の夢――未来科学を牽引する国際 学術研究都市建設を東北に!
より転記
2012年7月30日
今年7月4日、自然科学の研究者たちを歓喜させるニュースが流れました。
現代素粒子物理学で最大の謎と言われていた「ヒッグス粒子」とみられる新粒子 が発見されたと、欧州合同原子核研究機構(CERN)が発表したことです。
「ヒッグス粒子」とは、現代素粒子物理学の「標準理論」で考えられた17種の 粒子の内、未発見だった最後の一つで、他の粒子に質量を与える働きをします。
宇宙の始まりであるビッグバン直後に発生した素粒子に質量を持たせ、それから 物質が成立し、星や生命が生まれたと考えられており、通称「神の粒子」と呼ば れています。
今回の発見については、今後、更に研究データを検証して年内にも結論が出る見 通しですが、これにより現代物理の「標準理論」が完成、物理学の歴史に残る大 発見になると言われています。
今回、新粒子発見に用いられたのは、スイス・ジュネーブ郊外のCERNにある世 界最強の大型ハドロン衝突型加速器(LHC)です。
こうした加速器と呼ばれる実験機器で、粒子を光速に近い速さまで加速し、衝突 させることで生まれる様々な素粒子を観測するものです。
実は、こうした素粒子発見の歴史は「いかに巨大な加速器を作って実験するか」 という競争でもありました。
今回のヒッグス粒子らしき新粒子発見は、次の科学の発展を約束する大発見です が、同時に、新しい科学の進歩の出発点ともなります。
なぜなら、この「ヒッグス粒子」で完成する「標準理論」によって解明できるの は、この宇宙全体の物質のわずか4%で、残り96%は依然としてよくわからない からです。
その意味で、今後は次世代の加速器建設(国際リニアコライダー)をどこが誘致し て作るのかが世界中の物理学者の重大な関心事になっています。
実は被災地・東北の人達も、次世代の加速器建設について期待を持って受け止め ています。
数年前から東北の岩手県を中心に、国際リニアコライダー(ILC)を誘致しようと いう動きがあります。(7/5 岩手日報「ILC本県誘致に光 ヒッグス粒子発見」 ⇒http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20120705_2 )
そもそも、2009年より、東北経済連合会、東北大など産学官31団体が「東北加 速器基礎科学研究会」を発足し、次世代加速器建設誘致を推進しようとしていま した。
昨年の震災後、こうした施設を中心にして、岩手・東北に国際的な学術研究都市 を創り、「復興の象徴」としようという動きが活発化しました。
実際、こうした誘致が成功した場合、野村総研の試算によれば、経済効果は5兆 円規模とも試算され、ILC建設段階から運用段階に至る30年間で、約25万人分の 雇用機会が創出される予測が立てられています(ILCプロジェクト・ホームページ より)。
また、ILC周辺には長期的に関連産業の企業立地が促進され、先端科学技術産業 の集積が加速、日本の再生に向けた次世代の未来産業の土台作りにもなります。
さらには、アジア地域にこうした国際研究所が建設されることは、中国、韓国、 インドやベトナム、フィリピンをはじめとしたアジアの若い研究者にとって大き な飛躍の機会となりますし、宗教や人種を超えて世界中の人が集う世界的な科学 拠点となります。
まさに東北の復興の象徴としても新たな文明発信の地になります。
現在は地元での誘致運動が活性化してきておりますが、まだ国として正式な誘致 判断がなされていません。東北の復興はもちろん、日本全体として世界をリード する科学技術や未来産業振興のためにも、積極的に取り組むべきだと考えます。
幸福実現党は、日本の繁栄は日本のためだけでなく、世界の繁栄のためでもある と考え、世界をリードする科学技術の発展を積極的に推進して参ります。
東北復興の視点も取り入れつつ、基礎科学の分野においても、未来産業の基盤づ くりに取り組んで参ります。(文責・宮城県本部第4区支部長 村上よしあき)より転記
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より転記
2012年7月30日
今年7月4日、自然科学の研究者たちを歓喜させるニュースが流れました。
現代素粒子物理学で最大の謎と言われていた「ヒッグス粒子」とみられる新粒子 が発見されたと、欧州合同原子核研究機構(CERN)が発表したことです。
「ヒッグス粒子」とは、現代素粒子物理学の「標準理論」で考えられた17種の 粒子の内、未発見だった最後の一つで、他の粒子に質量を与える働きをします。
宇宙の始まりであるビッグバン直後に発生した素粒子に質量を持たせ、それから 物質が成立し、星や生命が生まれたと考えられており、通称「神の粒子」と呼ば れています。
今回の発見については、今後、更に研究データを検証して年内にも結論が出る見 通しですが、これにより現代物理の「標準理論」が完成、物理学の歴史に残る大 発見になると言われています。
今回、新粒子発見に用いられたのは、スイス・ジュネーブ郊外のCERNにある世 界最強の大型ハドロン衝突型加速器(LHC)です。
こうした加速器と呼ばれる実験機器で、粒子を光速に近い速さまで加速し、衝突 させることで生まれる様々な素粒子を観測するものです。
実は、こうした素粒子発見の歴史は「いかに巨大な加速器を作って実験するか」 という競争でもありました。
今回のヒッグス粒子らしき新粒子発見は、次の科学の発展を約束する大発見です が、同時に、新しい科学の進歩の出発点ともなります。
なぜなら、この「ヒッグス粒子」で完成する「標準理論」によって解明できるの は、この宇宙全体の物質のわずか4%で、残り96%は依然としてよくわからない からです。
その意味で、今後は次世代の加速器建設(国際リニアコライダー)をどこが誘致し て作るのかが世界中の物理学者の重大な関心事になっています。
実は被災地・東北の人達も、次世代の加速器建設について期待を持って受け止め ています。
数年前から東北の岩手県を中心に、国際リニアコライダー(ILC)を誘致しようと いう動きがあります。(7/5 岩手日報「ILC本県誘致に光 ヒッグス粒子発見」 ⇒http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20120705_2 )
そもそも、2009年より、東北経済連合会、東北大など産学官31団体が「東北加 速器基礎科学研究会」を発足し、次世代加速器建設誘致を推進しようとしていま した。
昨年の震災後、こうした施設を中心にして、岩手・東北に国際的な学術研究都市 を創り、「復興の象徴」としようという動きが活発化しました。
実際、こうした誘致が成功した場合、野村総研の試算によれば、経済効果は5兆 円規模とも試算され、ILC建設段階から運用段階に至る30年間で、約25万人分の 雇用機会が創出される予測が立てられています(ILCプロジェクト・ホームページ より)。
また、ILC周辺には長期的に関連産業の企業立地が促進され、先端科学技術産業 の集積が加速、日本の再生に向けた次世代の未来産業の土台作りにもなります。
さらには、アジア地域にこうした国際研究所が建設されることは、中国、韓国、 インドやベトナム、フィリピンをはじめとしたアジアの若い研究者にとって大き な飛躍の機会となりますし、宗教や人種を超えて世界中の人が集う世界的な科学 拠点となります。
まさに東北の復興の象徴としても新たな文明発信の地になります。
現在は地元での誘致運動が活性化してきておりますが、まだ国として正式な誘致 判断がなされていません。東北の復興はもちろん、日本全体として世界をリード する科学技術や未来産業振興のためにも、積極的に取り組むべきだと考えます。
幸福実現党は、日本の繁栄は日本のためだけでなく、世界の繁栄のためでもある と考え、世界をリードする科学技術の発展を積極的に推進して参ります。
東北復興の視点も取り入れつつ、基礎科学の分野においても、未来産業の基盤づ くりに取り組んで参ります。(文責・宮城県本部第4区支部長 村上よしあき)より転記
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