人気のバルマカーンのコートです。
マッキントッシュフィロソフィーの品。
身体に馴染むほどに、愛着が湧いてくると思います。
シャンブレーな素材も⭕️です。
私的には、若い頃に少し無理をして買った品が、結局は、その後何十年も着続けて重宝した経験から、それが難しいと言われていたレディースでも可能な事を確かめたかった思いは、ずっと変わりません。
気付いた事は、こんなベーシックアイテムを上手に着ている女性は、いつ観ても素敵です。
僕が初めてリネンのスーツを買ったのが、1978年、王道のベージュかグレーかで迷った末に、当時は選ぶ人が少なかったグレーを購入。
その時、グレーのリネンのスーツは初めてみました。
ウールのスーツも初めて購入したのが、チャコールグレーだったので、迷いはしましたが、正解だったと思っています。
購入から5年後の5月のドイツです。
この頃の海外渡航では、特に女性達は綺麗な色を着る方が多かった時代でした。
女性はそれでも良いと思います。ただし旅行者だと直ぐに分かるので、治安には気をつけなければいけません。
街全体が重い感じのドイツの風景。
男は、街に溶け込み、目立たないくらいが良いと考えています。
その街に、住んでいるくらいに見えればベストです。
買ってからこの時で既に5年が経過していて、その後、30年間活躍して、10年近く前の断捨離でやっと処分をしました。
着る期間が、季節的に短いベージュのリネンスーツだったら、この旅では着ていなかったと思います。
そして、ずいぶん多くの人に、それはリネンカ?と尋ねられました。
ドイツでもグレーのリネンスーツは、当時としては、珍しかったのかななんて思っています。
そして、40数年経た今でも健在なのが、このブラックスーツ。
タキシードは、着る機会もないので、体型維持さえしていれば、2度と買う事は無いかもしれません。
正に一生物になりました
持ってはいたけれど、着る機会のなかった服。
バーデンバーデンの市長出席のパーティーに、招かれてドレスコードがあるのを知った時は、荷物が多くなるので、キャンセルしようとさえ思っていた旅。
タキシードは、靴も専用が必要なので、嵩張ります。
出来れば荷物は手ぶらが理想と、思っています。
どれもこれも、当時の収入には、不釣り合いな品ではありましたが、無理をして買って良かったと後に思える物ばかりです。
この旅の前に、勤めていたメンズショップ勤務の時代に、友人に売ったハリスツイードのジャケットがあります。
当時は、スーツよりも高く、友人も悩んだ末に購入してくれました。
そのジャケットが、今も健在で、毎年活躍しています。
何年も会っていなかった彼が、自分には小さくなり着れないけど、私にならと何年間も大切に保存してくれていて、譲り受けた品。
50年近く過ぎましたが、まだまだこれから50年は着れて、その頃からが、良い感じの着頃だと思います。
僕にはもう無理なので、次の世代の誰かのワードローブとして。
結局、残っているのは、購入時に妥協せず、少し無理をして買った思い入れのある品ばかりです。
今では、ずいぶん安い買い物だったのだと思っています。
こんな古い写真を残していたのも、そんな服の思い出なんだと思います。
たかが服、されど服な人生で終わりそうです。
そうそう、この時、初めてテレビでは観ていた光景に出会いました。
半袖Tシャツにデニムの若者と、毛皮のコートを着込んだ年配の女性が、すれ違う場面。
昼夜の寒暖差の大きい大陸ならではの光景で、違和感なく感じました。
服装の疑問が一つ解消された旅でもありました。