あぁ、この駅だ
あの時、泊まったホテル
この近くだったっけ
そうそう、この駐車場から臨時バスが出たんだよ
最終日に始発のバスに乗るつもりで駐車場に行ったら
“始発の前に、臨時バスが出発しました
みなさん早くから並ばれてたので”って言われたんだよ
駅の周りの景色が
あの冬を思い出させる
あの頃、拓友と呼べる友人が1人もいなかった
日光で初めて、拓友さんが出来た
彼女と拓哉の話をするのが楽しかった
もっともっと拓哉のこと知りたくて
ネットでいろいろ探すようになった
楽しそうに集まっているサイトをいくつか見つけたけど
なかなか書き込む勇気がなかった
私生活のことは要らないから
拓哉のことだけを書くブログがあったらいいのにな
拓哉のことを“だぁ~い好き”って言うだけの
そんなサイトがあったらいいのにな、って思ったりした
彼女にワッツを聴くよう脅されて(か?)
ワッツを聴き始めた
ブログをはじめたきっかけは、ワッツだった
あの冬、日光に来てなかったら
お茶の間ファンのままだったのかな
“もしも”を数えだしたらきりがない
“たまたま”とか“偶然”ってのは
“必然”だったりするのかな
最終日、ハルのシーンの撮影が終わっても
共演者の撮影は続いていた
ハルの撮影が終わったことで観客はかなり減っていたけど
最後まで撮影を見届けたくてそこにいた
共演者の撮影が終わった後にハルが現れた
ただ、共演者に花束を渡すために
もうハルに会うことはないだろう
もう“ハル~”って呼べないんだ
愛おしさと寂しさで、知り合ったばかりの拓友さんと
“ハル~、ハル~”と呼び続けた
他の人も同じような気持ちだったんだろな
あの時の、ハルを呼ぶ声はいつもと違っていた
そして、ハルもいつもと違ってた
リンクから出たら、歓声に振り返ることなかったのに
ゆっくりと振り返って
ファンを見渡してくれた
あの目が忘れられない
ハルを思い出してたら
長いなぁ、と思った特急出発までの待ち時間
あっという間に過ぎた
さぁ、帰ろう
今の拓哉を想いに
2ch好きなら見たほうがいいですよ
あの冬を思い出した
