この21日、インドネシアのレウォトビ火山で大規模な噴火が発生した。噴煙は約1万6000メートルまで上がった。こうした噴火では津波を伴う恐れがあることから心配されたものの、それもなく、まずは一安心といったところか。しかし油断は禁物。噴煙が成層圏に達した場合、その影響は気象にも及ぶ。更には地象への影響はどうなのだろう。地球規模での地震や火山を誘発することはないのだろうか。日本列島の鳴動と時期を同じにするだけでもこれだけあるのだが。 


 《過去記事》 

 〈インドネシアの火山噴火に連動した日本列島の大地震〉

https://ameblo.jp/rohitigu11/entry-12850621565.html


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 🌸🌸サクラ咲く🌸🌸


〈春の訪れと共に一斉に咲き始めた桜並木〉

(開花と同時に新緑の息吹も)
(3月28日撮影)

 ここ数日の夏日による一気咲きも、あまりの気温乱高下には嫌な予感がしないでもないが。

□□■■□□■■□□■■□□■■


桜の季節に大地震はない?不思議


 暖冬傾向から益々、早まる桜の開花。関東以西では今年もこの時期にして満開の様相である。こうした中、鹿児島や宮崎、そして高知といった南国では満足に開花しないケースまでが相次いでいるという。地球温暖化の仕業とはいえ、この先は一体、どうなってしまうのだろう。最早、入学式との共演など今は昔で、桜も咲けないほど亜熱帯化してしまうのだろうか。だがそれだけではない。桜の開花(時期)には不思議なこどがもう一つある。


 花見の季節は事件や事故が多発する。車輌の暴走や残虐な事件も、この時期に限って多い。原因は、浮かれ過ぎもあるにせよ、やはりストレスであろう。年度替わり特有の重圧からか、鬱といった精神的疾患も、この季節に集中する傾向にあるのだ。四月病、五月病など呼び名は様々だが、季節の変わり目は『体の異変にも注意』といったところか。


 不思議なのは地震だ。有史以来、M7超の規模では約3分の2が11月から3月に集中するのに、3月20日から4月中旬にかけての桜の季節にはない。あっても震度5クラスであり、どれもこれも域外を震源とした遠方のものばかり。次の如く全くのゼロではないものの・・。


☆西暦416年から1519年まで該当なし

★1520年3月25日、永正地震、M7.0

★1677年4月13日、延宝八戸沖地震、M8.0

★1700年4月15日、壱岐対馬地震、M7.3

★1858年4月09日、飛騨地震、M7.0

★1968年4月01日、日向灘地震、M7.5

★2005年3月20日、福岡西方沖地震、M7,0

★2011年4月07日、宮城県沖地震、M7.2


   このように限りなく少ない。しかも桜の季節というより前後であった可能性が高い。2011年4月7日の宮城県沖地震だけは桜前線も東北地方の南部まで達していたと思われるが、これとて震源は遥か沖合であり東日本大震災の余震だ。消去法で追っても極めて少ないことに気付かされる。


 (注)あくまで『震源域に於ける開花シーズン』であって遠方で発生した大地震の余波は含まない。


    自然とは良く出来たもので変化を先取りする能力に優れる。昆虫は豪雪の前年から産卵位置を高くし、暴風雨では予め安全な場所に営巣する。桜などの草木も同じで、激しい揺れがないことを確信した上で咲き乱れるのか、種の保全を前提に我々にはない予知力を発揮するのかも知れない。


 例外は1968年4月1日に発生した日向灘地震だろうか。この時期には珍しい大地震(M7.5)であった。桜が咲いていたかどうかは分からない。だが、この年は3月7日から度々、20℃を超える高温を観測していたことから咲き終えていた可能性は高いものの、歴史的に見ても数少ないケースだったことに違いはあるまい。


〈都道府県別地震危険度〉

(画像はネットから借用)


〈都市別地震危険度〉

(政府地震調査委員会より)


 この時期、厄介なのは(桜の季節の)前後だ。東日本大震災は開花の直前だった。熊本地震は花吹雪も去った直後のことである。そして、桜前線の残影を後追いする如くに、茨城県南部(2016年5月16日)、北海道・内浦湾(同6月16日/最大震度6弱)へと北上している。


    現在もこうした流れの真っ只中にある。この1月(13日)にあった日向灘での地震では南海トラフ地震臨時情報まで発令されている。日本屈指の多発地帯でもある伊豆半島(含む諸島)では有感地震すら殆どない。1930年2月から5月にかけて発生した伊東周辺の群発地震も開花シーズンを挟んだ前後であった。


〈昨年(開花前)に発生した震度5弱以上の地震〉

(画像はTV朝日より)

(参考 この半年に発令された緊急地震速報)
(気象庁より)


【昨年(1〜3月)発生した地震(震度5超)も開花前であり、その(開花)期間だけは比較的穏やかである様子が見て取れる】


 桜の季節が、これまで安泰だったとはいえ、この先も安泰である保証はない。だが限りなく静かであることだけは確かだ。そして西日本から順に規模の大きな地震へと結び付いてゆく。昨年は、正月早々に能登半島を襲った大地震に続き、3月21日には関東地方、4月2日には東北地方でも緊急地震速報が発令されているが、やはりどちらも開花前である。今年は、日向灘、熊本であった緊急地震速報以降、やや落ち着いているとはいえ、まだ分からない。『静けさは地震の前兆』であることもお忘れなく。


□□■■□□■■□□■■□□■■


【今年の地震危険日カレンダー】


 現在、西日本や関東地方は(一部を除き)満開に近い状態にあり、東北地方でも来週半ばにはピークを迎える。東北(北部)や北海道は例年よりかなり早い。4月中旬から下旬にも到達してしまうだろう。


(桜開花マップ)

(日本気象協会より引用)


◆すると今年の“地震危険日”は・・▶▶


◇西日本=4月上旬から中旬以降


◇東日本=4月上旬から中旬以降


◇東北=4月中旬から下旬以降


◇北海道=4月下旬から5月上旬以降


▶▶・・となるが果て??


《追記》


◆◆ミャンマー中部で地震◆◆


 因みに、28日の午後、ミャンマー中部を震源にM7.7の地震があった。揺れは千キロも離れたタイのバンコクにも及んでいることから稀に見る大地震である。そのバンコクでは工事中の30階建てビルが倒壊して多数の犠牲者が出ているとか。ミャンマーの状況はどうなのだろう。震源が第二の都市付近といわれるだけに深刻な事態に陥っていなけれは何よりだが。


 インドネシアで続く火山噴火との関連は不明ながら、この地域の鳴動は日本列島にとっても無縁ではない。しかも、ニュージーランド沖でM7.0の地震があったばかり。似たような経緯を辿った東日本大震災はニュージーランドのカンタベリー地震から約二週間後のことであった。ともあれ時期が時期だけに『備えあれば・・』だけは怠りませんように、念の為。