プロ野球が始まった。今年は入場制限が解除されただけに、どこもかしこも超満員かと思いきや、そうでもない。やはり、コロナの影響は大きかったらしく、一部の制限継続を差し引いても、まだまだの状況にある。ことに『あの球団』は・・。施設の経営母体が変わったこともあり、これで大丈夫なのだろうか。ドーム建て替えなどの青写真は描くものの、そもそもが赤字のドーム球場を抱えることで、この企業自体の財務状況まで悪化させてしまうことはないのだろうか。企業は営利第一主義である。ドームシティ計画が頓挫すれば球団の存続すら危ぶまれるのだ。

〈三井不動産の財務状況〉
(ネットから引用)

 かつて、ロッテが本拠地にしていた川崎球場は、12球団の中で最も客の入らない球場としても有名であった。平日のナイターなどは最たるもので、外野で寝そべる酔っ払いおじさんぐらいしか見掛けないことから、どう贔屓目にみても数百人である。それでも、7回終了の時点には、「本日の観衆は○千人です。本日も多数ご来場頂きまして誠に有り難うございます」といったアナウンスがされていたのを思い出す。月日は経ち、ロッテは千葉移転で人気球団になり、その川崎は、フロンターレ(Jリーグ)のチケットすら入手困難だというから驚くばかりだ。

〈ロッテが本拠地としていた当時の川崎球場〉
(画像はネットより引用)

 巨人はどうか。これまで通り盟主でいられるか否か。観客数で見る限り不安要素だけが浮かび上がる。先週、神宮球場で行われた『ヤクルト対巨人』が、その象徴ではなかろうか。両球団とも東京をフランチャイズにすることから、いわゆる『東京ダービー』である。ならば超満員(収容人員は31.828名)かと思いきや・・。

〈3月29日〉

◇広島vs阪神(マツダスタジアム)23.218人
◇ヤクルトvs巨人(神宮球場)16.011人
◇中日vsDeNA(バンテリンドーム)23.344人

◇日本ハムvs西武(札幌ドーム)17.519人
◇ロッテvsソフトバンク(ZOZO)23.169人
◇オリックスvs楽天(京セラドーム)17.835人

 このように少ない。全6試合でも最少なのだ。コロナ自粛に加えて天候が影響したかも知れない。だが翌日も15.742人と更に減らしていりことから推して知るべしであろう。出だし絶好調の巨人を迎えてさえこれなのだ。ヤクルト(の営業)からすれば「もう巨人とはやりたくない」といったところか。

 NPBだけでなく、プロスポーツにとって、この一年ほど大事な年はない。数年に渡る自粛が経営にも深刻なダメージを与えているからだ。比較的健全とされた大相撲でさえ、一昨年は50億円、昨年は同32億円の赤字と、これまでの留保分を食い潰している。観客数の半減は赤字の倍増を意味する。これでは潰れてしまう。新たな事業に活路を求めるにも、これまで以上の景気後退なら、もうどうにもならない。さあどうしよう。

 プロ野球の場合、独立採算は少ない。広島(市民球団)を除けば全て企業の所有である。赤字は親会社が補填する仕組みなのだ。でも無制限ではない。意義を失えば切り捨てられる運命にある。人気球団とて例外ではない。それが巨人なのか阪神なのかはともかく、この一年の決算次第では、これまでにない淘汰の波に巻き込まれてゆくのではなかろうか。ことに、ファン離れが顕著な“読売”巨人軍は・・。

 因みに、最近は巨人戦のTV中継(地上波)すらない。あっても開幕カードといった節目だけに限定される。その開幕戦だが、こちらも無惨に潰えた。

 3月25日に日本テレビで中継されたプロ野球開幕戦「巨人対中日」の関東地区平均世帯視聴率は8.0%だった。翌日中継の同カードは5.5%。この試合、八回に5点を奪い逆転勝ちしたことで、新人翁田には開幕から2試合連続のセーブが付いた。これは『NPB史上初の快挙』にも関わらずである。かつて『巨人、大鵬、玉子焼き』と持て囃され、視聴率30%を誇る看板番組であったのも今は昔。最早、見る影もない。

 観客動員数の低下によって入場料収入は激減。それに放映権料まで失ったのでは堪ったものではない。頼りの年間ボックスも、企業業績次第では、いつまで買って貰えるか分からない。動画配信や海外戦略とて、パ・リーグに大きく遅れを取るばかりにある。球界の盟主がここまで凋落するなんて、一体、誰が想像しただろうか。

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《余談》

 巷の話題は、ロシアのウクライナ侵攻一色にあって、コロナも収束の兆しを見せない。変異を繰り返しつつ拡大しているようにも見える。米国では死者百万人に迫り、この数日で超えそうな勢いにある。これは、富山、秋田、香川の人口に等しく、これがどれだけ悲惨なことか。日本なら50万人に相当するのだ。しかも、関連死を含まないことから実際には、これより遥かに多いのではなかろうか。

〈百万人目前に迫った米国のコロナ死者数〉
(日経紙より添付)

 その米国だが、ウクライナ戦争では、未だ仲裁に動く気配がない。あくまて制裁一辺倒である。こうした中、制裁に消極的だとして、インドへの風当たりが強くなってきた。でも、これってどうなんだろう。インドが攻め込んだわけでもないのに。

 元よりインドはロシアとの関わりが深い。ことにエネルギー分野では欠かせざる関係にある。インドの人口は日本の比ではない。石油・ガスまで「輸入制限」では、15億人の生活が脅かされてしまうのだ。「不足分は肩代わりしますので、どうか制裁に加わって下さい」ならともかく、それが出来ないなら、それこそ「大きなお世話」だと思うが。

 日本だってそうだ。エネルギー戦略は国家の根幹であり生命線でもある。今や、石油、石炭、ガスなしでは機能しない。インフラだけではない。生産から物流までが止まってしまうのだ。これが如何に恐ろしいことか。その点、「国益に関わる問題であり、サハリンの石油・ガス開発からは絶対に撤退しない」と言い放った、我がニッポン丸の船頭さんたる文雄チャン。これだけは褒めてあげたい。「アンタはエライ!」と・・ん🤔??

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《おまけ》

【カブトムシからの伝言】


「Hey Bulldog Putin」♪♪

「オイラ『the Beatles』だぜ」

「😩・・??」